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現在相場考察

知る人ぞ知る、ラジオミールPAM00062

2019年4月24日更新
オフィチーネパネライのラジオミールPAM00062について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年7月の安値(楽天)と2019年4月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この1年9ヶ月での変動は¥-66,000だった。

ラジオミール PAM00062についての考察(2019年4月)

ラジオミールが高級なシリーズだった時代、その主力モデルとして存在したのがこのPAM00062PAM00103です。

当時のラジオミールには、上記の他にも様々なモデルがありますが、そのほとんどは限定モデルでした。ただ、「限定」といっても、“通常モデルとの差がわずか”というようなモノではなく、デットストックムーブメント搭載といったように、「高級」で「希少性が高い」という内容だったのです。

つまり、2000年代前半において、ラジオミールという存在は、かなり特別なパネライであり、その印象はパテックフィリップ並に高価だったのです。

しかし、2004年に登場したブラックシールを皮切りに、2005年からラジオミールルミノールと同じ内容へと変化。今では、高級な時代のラジオミールを知る人は少ないと思います。

ただ、これだけ目立った内容であるため、高級時代のラジオミールは一定の評価を得ており、特に2016年頃において目立って評価されていた印象でした。

それが、2017年夏頃からは、やや値下がり傾向となり、その評価は落ち着いた状態となりました。

そして、そのような状況は2019年現在でも変わらず、このホワイトゴールドのPAM00062は、2017年7月より6万円ほど安く買える状況となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年7月
の安値(楽天)
2019年4月
の安値(ヤフーショッピング)
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ラジオミール
PAM00062
中古 1年
9ヶ月
¥1,246,000 ¥1,180,000 -66,000 94.70%

この62番に搭載されているムーブメントはゼニスエリートであるのですが、当時のパネライの上級モデルには、ゼニス製が搭載される傾向があり、それらモデルのみが裏スケ仕様となっていた印象です。

2002年からは、ルミノールベースなど通常モデルも裏スケ化されましたが、その時代でもゼニスベースのラジオミールルミノールクロノなどの裏スケは「ありがたみがある」という印象だったことを覚えています。

2005年頃にラジオミールの立ち位置が変化してから、既に15年近くの時が経過した今において、このPAM00062などのキャラクターの面白さは、説明されないと分かりにくいのかもしれません。

ただ、そういった過去の銘品は、ロレックスの4桁モデルなど評価されるモノも多いため、この時代のパネライは、今において、知る人ぞ知る選択なのかもしれません。

この文脈が多くの人に伝わらない限りは、目立って値動きするともないかもしれませんが、他のブランドと比べると相対的に安い価格帯で楽しめる今、この時代のパネライはコレクターにとっては面白い存在だといえるかもしれません。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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