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現在相場考察

1000万円以上という水準、ノーチラス5980/1A-001

2019年5月3日更新
パテックフィリップのノーチラス5980/1A-001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年12月の安値(楽天)と2019年5月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この0年5ヶ月での変動は¥3,220,000だった。

ノーチラス 5980/1A-001についての考察(2019年5月)

ノーチラス5980/1Aは、自社製ムーブメントのクロノグラフモデルとして、2006年にデビューしましたが、現在では生産終了となっています。

とはいえ、シリーズが完全に廃止となったわけではなく、トラベルタイム機能が追加された5990/1Aにその座を譲ったといえる様子となっており、5980についても、コンビモデルは未だラインナップされている状況です。

そのため、生産終了という要素は、この5980/1Aにとってそれほど重要とはならないかと思いきや、実はそうではないようで、近頃この5980/1Aには大きな異変が起きている様子です。

最も大きな異変こそ、中古で売り出されている個数が減ったという点。

これまで、5890/1Aは、青文字盤の-001や黒文字盤の-014が数本売り出されているという状況が珍しくありませんでしたが、近頃では売出し個数が0本となることもあるぐらい、数が少なくなっているのです。

特に黒文字盤は売出しがない状況が続いており、2019年において中古は1本も見かけない様子です。

現在、5980/1Aで売り出されていることを確認できるのは、青文字盤のみなのですが、その青文字盤の水準は、少し前と比べてずいぶん違う様子となっているのです。

この5980/1A-001は2018年12月の時点で、858万円という水準でしたが、2019年5月現在では1180万円という水準になっているのです。

ですから、この時計は約5ヶ月という間で322万円の値上がりとなっていることになり、驚くほど上昇したといえます。

ただ、5980/1Aは以前から一度に値上がりする額が、他の時計と比較してかなり大胆という傾向があるため、322万円という値上がり額自体は、驚くほど珍しいとは感じないのが面白いといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

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パテック・フィリップ ノーチラス クロノグラフ 5980/1A-001 ブルー文字盤 メンズ 腕時計 中古

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年12月
の安値(楽天)
2019年5月
の安値(ヤフーショッピング)
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5980/1A-001
中古 0年
5ヶ月
¥8,580,000 ¥11,800,000 3,220,000 137.53%

これまで、筆者は黒文字盤の5980/1A-014を主にチェックしていましたが、-014は2017年12月から2018年4月の4ヶ月で180万円の上昇となっています。

また、2016年7月から2017年12月までの約1年半においても、160万円の値上がりとなっているため、百万円単位の値上がりは、5980/1Aというモデルにとっては稀ではないのです。

ちなみに、この青文字盤の5980/1A-001は、2018年4月時点では約795万円という水準でした。

その時点でも、2017年と比較して目立った値上がりとなっていましたが、それから1年後の今では1000万円以上という水準になっているのです。

現在の1180万円という5980/1A-001の中古ボトム価格は、ベンツSクラスの新車並みの水準ですが、1年前では新車のEクラス並だったといえます。

そして、1年間で値上がりした額は約385万円ですから、新古車のCクラス並の水準だといえるのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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