2000年にミレニアムを記念して限定生産されたパテックフィリップ10デイズ。
10日間パワーリザーブという機能は、当時としては驚く性能だと感じ、2000年代前半において、「高いパテックフィリップ」としてなかなか有名な存在だったと感じます。
ただ、今となっては長期間パワーリザーブという性能は、以前より身近になったといえます。
なぜなら、パネライが8デイズをレギュラーモデルにも採用したからで、そのムーブメントを搭載するモデルは、現在50万円前後ぐらいから購入することができる状態です。
そのため、長期間パワーリザーブに対して、2000年代前半ほどの“珍しさ”はなくなっているといえますが、それでも10デイズというインパクトは依然として大きいとも感じます。
この5100というパテックフィリップには、YGの5100Jやプラチナの5100Pなどが存在するのですが、YGの5100Jは、2002年という時代においても新品が売られており、その実勢価格(2社平均値)は約286万円という水準。ちなみに、当時の定価は370万円(税別)でした。
さて、そんな2002年6月から17年近い月日が経過したわけですが、この5100J-001はどのような値動きとなっているのでしょうか。
その答えは、ズバリ値上がりとなっており、2002年当時の新品実勢価格と比較しても、定価と比較してもずいぶんな上昇となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2002年6月 の新品実勢価格(2社平均) |
2019年5月 の中古安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
10デイズ 5100J-001 |
新品 | 16年 11ヶ月 |
¥2,861,250 | ¥4,968,000 | 2,106,750 | 173.63% |
現在、この5100J-001のボトム価格は、約496万円という水準ですから、2002年の新品実勢価格と比較して210万円ほど値上がりしています。
また、当時の定価と比較しても約108万円の上昇となっているため、2002年にどのような方法で買ったとしても、17年後には100万円以上値上がりしたということになるのです。
10デイズは、10日間パワーリザーブという特殊な機構が採用されているため、オーバーホールの代金は、通常の3針モデルと比較して高そうだと推測できますが、そういったメンテナンスを何回か受けたとしても、変動額のほうがずいぶん大きいといえるでしょう。
特殊機構のモデルは、メンテナンスなど気を使う部分が大きいという点もありますが、この5100Jのような値動きとなった場合、結果的に「あまり気にしなくて良かった」となるのが凄いといえます。