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現在相場考察

700万円台になった、ノーチラス5711/1A-010

2019年5月18日更新
パテックフィリップのノーチラス5711/1A-010について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年3月の安値(楽天)と2019年5月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この0年2ヶ月での変動は¥600,000だった。

ノーチラス 5711/1A-010についての考察(2019年5月)

今年、2019年の3月に600万円台となったノーチラス5711/1A青文字盤。

この時計の定価は約330万円という水準ですが、2017年からは中古でも定価を上回っている状況です。

相場が定価を上回るという現象は、20年近く前から起こっていることですが、ノーチラス以前と以後とではそのプレミアムの単位が違うと感じます。

90年代後半において、4桁リファレンスのデイトナミルガウスがそうだったように、定価に対して、中古相場が100万円以上も高いということはこれまでもありました。

ただ、そういった腕時計のほとんどは、既に生産終了となっているものであり、現行品のプレミアムはそれらより低いというのが基本だったのです。

もちろん、デイトナ16520については、現行品だった90年代後半当時、65万円(税別)という定価に対して、中古は100万円程度となっていたため、ずいぶんなプレミアムとなっていました。

ただ、その売値はあくまで100万円前後という水準であり、定価に対するプレミアムも100万円以上ではありません。

SSデイトナの現行品は、90年代後半から、同世代の現行“プレミア価格”モデルと比較して、例外的といえるほどのプレミアムが付いていましたが、それでも相場100万円前後、プレミアム100万円以内という範疇に収まっていたのです。

もちろん、その時代にも、SSデイトナより高価な人気モデルは存在していましたが、例えば、300万円ぐらいという定価になると、それより高いプレミアムが付くことはなかったといえます。

そのような様子は、90年代後半から2017年頃まで長らく続いていたのです。

しかし、それを打ち破った存在こそ、このノーチラス5711/1Aであり、2017年から約330万円という定価を上回る中古相場となったのです。

その後も値上がり傾向はとどまるとがなく、2017年末には400万円台後半、2018年には500万円台となったのです。

そして2019年の3月にその相場はついに600万円台中盤にまで到達。

そう思ったのもつかの間、それから2ヶ月後の今、なんと5711/1A青文字盤は700万円台となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年3月
の安値(楽天)
2019年5月
の安値(楽天)
変動額 残価率
パテックフィリップ
ノーチラス
5711/1A-010
中古 0年
2ヶ月
¥6,480,000 ¥7,080,000 600,000 109.26%

5711/1Aの青文字盤には、2006年のデビューから2010年頃までにラインナップされていた5711/1A-001と、2010年から現在まで生産されている5711/1A-010がありますが、現在いずれも700万円台となっている様子です。

2018年5月の段階では、約582万円という水準だった5711/1A-010は、今ではなんと708万円という水準になっているのです。

1年前の水準でも驚くほど高くなったと感じましたが、それから1年という期間で、さらに126万円も高くなっているということになります。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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