2018年の年末頃から、目立った値動きとなっている16518。
このモデルは、1991年に登場したデイトナの革ベルトモデルで、96年に登場した16519とともに、今では意外にレアなデイトナという印象となっているように感じます。
特にそういった印象があるのはWGのほうなのですが、その理由として大きいのは、5桁世代にはWGモデルが革ベルト版しかなかったという点。
WGのブレスレットが登場したのは2004年のことで、それ以前の時代には、デイトナの金無垢ブレスレットモデルはYGにしかなかったのです。
ただそうなると、YGには、5桁世代でもブレスレットモデルの16528が存在するため、16518は、単なる革ベルトのYGモデルという印象にしかならず、レアという要素を感じないかもしれません。
しかし、16518には、革ベルトモデルにしか与えられなかったデザイン要素が採用されているのです。
その要素は大きく2つあるのですが、1つはベゼル、もう一つは文字盤です。
この16518のベゼルのタキメーターデザインには、まさに今の時代のデイトナと共通のモノが採用。16528とは明らかに異なる雰囲気となっているのです。
また、文字盤にはアラビア数字が採用されているのですが、16528だとアラビアではなくバーとなります。
そのようなレアさゆえか、2018年の年末から、16518は目立って値上がり傾向となっており、それが今でも続いている様子となっています。
この半年で動いた額は14万円という水準。特に革ベルトモデルとしてはなかなか優秀な値動きだと感じます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年12月 の安値(楽天) |
2019年6月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
デイトナ 白文字盤 16518 |
中古 | 0年 6ヶ月 |
¥1,898,000 | ¥2,038,000 | 140,000 | 107.38% |
ただし、この16518には、優秀さと、そうともいえない点が混在。
その大きな理由こそ、2010年前後という時代において、16520黒文字盤よりも高かったという点です。
2010年頃、16520黒文字盤は約88万円程度で購入可能だったのですが、16518は92万円程度。筆者は、16520の購入を検討した際、本来高級なYGが近い額で狙えるから、お得感があると感じました。
また、2016年時点においても16518は、16520黒文字盤よりも高い価格帯に位置していたのです。当時、16518白文字盤は143万円という水準だった一方で、16520の黒文字盤は約120万円した。
16520は、2016年12月頃から目立って上昇し、2017年夏頃には200万円程度に到達。今では、黒文字盤は270万円台となっています。
ですから、16518は値上がり状態でも、16520より相変わらず数十万円単位で安いため、2016年以前と価格序列が逆転している状況が続いているのです。
16518は値上がり傾向となっても、16520が大人気状態であるため、その値動きを超えることはできない様子です。