2000年代前半ぐらいの時期まで存在していたブルガリのスポーツクロノ。
当時のブルガリのラインナップは、今よりシンプルで、スポーツ系の基本はこの「スポーツ」か、「スクーバ」、それと安価な「アルミニウム」の3つだったのです。
その後、ブルガリのラインナップには様々なモノが加わり、モデルチェンジも何度か行われたことから、その全体像をかつてより把握しづらい点があるといえます。
しかし、この90年代後半という時代のブルガリは、ラインナップがシンプルだったことや、当時、日本でとても人気があったということから、今でも「それが欲しい」という指名買い需要があると感じます。
そういった傾向は、当時人気だったモデルや、その時代のレアモデルにおいてあると感じるのですが、なぜかというと、筆者が気になるモデルが比較的早く売れるからです。
つまり、当時のブルガリを知っている人にとってグッとくるモデルは、今でもその輝きを失っていないといえます。
けれども、そういったブルガリは、比較的早く売れるという傾向がありながらも、その値動きはあまりしない傾向。それは、2年前の段階から指摘していたのですが、2019年でも同様の様子です。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年5月 の安値(楽天) |
2019年6月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ブルガリ
スポーツクロノ 白文字盤 ブレスレット CH35S |
中古 | 2年 1ヶ月 |
¥138,000 | ¥133,920 | -4,080 | 97.04% |
この白文字盤ブレスレットのCH35Sは、2000年前後という時代において、かなり人気のあったブルガリだったといえ、当時の新品実勢価格はエクスプローラーの14270に匹敵しました。
今では14270といってもピンとこないかもしれませんが、当時のSSロレックスにおける価格序列において、エクスプローラーは第一位(16520を除く)。GMTマスター2の16710より10万円以上高かったのです。
ですから、このCH35Sも、人気ロレックス並に高い水準に位置していたわけなのですが、単に実勢価格が高かったというだけでなく、実際に人気モデルという印象があり、今だとウブロを愛用していそうな若い人が着用している姿もよく見た記憶があります。
ちなみに、この白文字盤CH35Sは、2017年において数が少なくなった傾向がありましたが、今では数本が売られており、そういった現象は見られません。
ただし、ベゼル部分の「BVLGARI」フォントの形状が、前期と後期は雰囲気が異なり、どちらかを狙うといったり、程度が良いモノを狙うといったように、何らかの条件付けをすると探すのが困難なほど数は多くないともいえます。
この2年で、あまり値動きしておらず、世界的にも注目度は高くないと感じるCH35S。
今後も値動きはあまりしない可能性も否めませんが、20年前にこの時計を憧れたという方にとっては、相変わらず気軽に買える良い1本だといえるのではないでしょうか。