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現在相場考察

100万円以上になった、ヨットマスター16623グレー文字盤

2019年6月12日更新
ロレックスのヨットマスター16623について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年3月の安値(楽天)と2019年6月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この1年3ヶ月での変動は¥56,340だった。

ヨットマスター グレー文字盤 16623についての考察(2019年6月)

2003年に登場したメンズサイズのコンビヨットマスター

ヨットマスターのカジュアルモデルといえば、ロレジウムが有名ですが、ロレジウムが1999年の登場だったのに対し、メンズのコンビモデルはそれよりだいぶ後に登場しているのです。

コンビモデルの存在感はあまり高いとはいえないでしょうが、ヨットマスターの場合は、後から登場したということにより、デビュー時の時点ではなかなか注目度が高かったように感じます。

そのせいか、ロレジウムと比較して中古相場は常に高い価格帯に位置。

2012年頃まで、ロレジウムは、他のスポーツコンビよりも高い価格帯という価格序列にいたのですが、そのときでも1662316622よりさらに高い水準にいたため、スポーツ系の中でかなり高いという印象がありました。

ヨットマスターは、最高級スポーツとしてデビューしたモデルですから、そのような価格序列だった2012年以前の印象は、「さすが高級モデル」という感想だったのです。

しかし、今ではロレジウム16622の価格序列は、スポーツ系の中ではあまり高くないほうに位置。

青サブ16613に抜かされているのはもちろん、かつてかなりな価格差があったステンレスの16610などとの価格差もあまりない状況です。

また、ヨットマスターシリーズ自体も、現在ではコンビモデルが主軸という存在感となっており、「最高級シリーズ」という印象は薄まっています。

さて、そのようなことから、ヨットマスターへの注目度は以前ほど高くなく、特にコンビモデルは目立たない存在となっていても不思議ではありません。

しかし、そんな16623は、決して値動きいないわけではなく、1年前と比較して約5.6万円の上昇となっています。

確かに、他のスポーツ系と比較して地味な値動きですが、その価格を見ると100万円以上という水準に達しているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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ロレックス 16623 ヨットマスター ロレゾール SS/YG Z番

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年3月
の安値(楽天)
2019年6月
の安値(ヤフーショッピング)
変動額 残価率
ロレックス
ヨットマスター
グレー文字盤
16623
中古 1年
3ヶ月
¥956,700 ¥1,013,040 56,340 105.89%

ロレジウムの16622が、16613より安くなっている一方で、1662316613など5桁コンビより高い水準をキープしているのが興味深いといえます。

ヨットマスターというシリーズの注目度は、近年あまり高くないと感じますが、その中でもコンビモデルは目立たないため、認知度は低いようにも感じます。

しかし、そんなコンビのヨットマスターは、以前と変わらない価格序列をキープしており、今では100万円以上という水準になっています。

ヨットマスターのコンビモデルといえば、現在ではエバーローズゴールドの116621という印象が強いですが、5桁時代のコンビモデルといえば、この16623だったのです。

16622は、2012年に116622へとモデルチェンジしており、最近まで現行モデルとして存在していました。また、今年登場した126622の見た目は、116622とほぼ変わりません。

そのため、YGコンビの16623にも、6桁世代のモデルがありそうだと思うわけですが、実は、16623には後継モデルが存在していないのです。

ですから、ロレジウムよりもレア感が強いのかもしれません。

まして、デビューが2003年であるため、生産年もロレックスとしては短め。

そういったことから、16623の価格序列は16613などに逆転されていないのかもしれません。

ちなみに、ヨットマスターのコンビモデルでも、ボーイズサイズの68623などは、ロレジウム登場以前からありますが、メンズサイズが登場したのが2003年であるため、“YGコンビのメンズサイズのヨットマスターという文脈のキャラクターは濃いのだと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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