スピードマスターの高級シリーズとして2000年頃デビューしたブロードアロー。
その特徴はなんといっても、フレデリックピゲベースのムーブメントを搭載しているという点です。
フレデリックピゲのクロノグラフムーブメントといえば、ロイヤルオークやオーバーシーズにも搭載されているように、基本的に定価100万円以上の高級モデル御用達という印象がありますが、それを搭載したスピードマスターがブロードアローであるのです。
ブロードアローは、登場した際の定価が50万円台だったため、他のフレデリックピゲ搭載モデルと比較してかなり安価な設定でした。
そのため、中古相場でも、フレデリックピゲ搭載モデルとしては、かなり安い価格帯に位置。2017年頃までは、20万円台中盤で購入可能という存在だったのです。
その際、最も安かったフレデリックピゲのスピードマスターこそ、このオリンピック記念モデルであるのですが、コーアクシャル脱進機搭載という付加価値があるにもかかわらず、初期に登場したブロードアローより遥かに安い価格帯だったのです。
ブロードアローのオリンピックモデルは、2017年5月時点で24.8万円という水準。当時、ブロードアローといえば、最初に登場した3551.20が最も目立っていると感じますが、その3551.20は、その時期約29万円という水準で、それでもフレデリックピゲにしては安いと感じたのです。
ですから、このオリンピックモデルは、フレデリックピゲ搭載モデルとしてはかなり安かったといえます。
しかし、そんなオリンピックブロードアローは、それから1年後の2018年5月に約28.4万円という水準にまで上昇。
2017年5月時点の3551.20に近い価格帯になっていたと感じます。
では、それからさらに1年が経過した2019年の今、このオリンピックブロードアローはどうなったのかというと、約29.8万円という水準。
30万円台になったのかと思いきや、まだ20万円台に留まっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年5月 の安値(楽天) |
2019年6月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オメガ
スピードマスター ブロードアロー オリンピック 321.10.42.50.04.001 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥284,800 | ¥298,000 | 13,200 | 104.63% |
2017年から2018年にかけて値動きした額は、約3.6万円という水準でしたが、2018年から2019年にかけての動きは、約1.3万円という水準。
派手さはないものの、ゆっくりと着実に値上がりしている傾向だといえますが、2019年にかけての値動きはやや鈍化したとも感じます。
そのため、このオリンピックモデルは、フレデリックピゲ搭載という要素があるにもかかわらず、現在20万円台で購入可能であるのです。
今の時代、多くの腕時計が高いという印象があるかと思いますし、実際このオリンピックブロードアローも値上がり傾向ではあります。
しかし、それでも、フレデリックピゲベースのムーブメントを搭載したモデルでも未だ20万円台で入手可能なモデルがあるというのは、意外にお得感があると思うのです。