2000年前後という時代において、現在のカラーベゼル的ポジションだったエクスプローラー。
この時計こそ、大ヒットドラマでキムタクが着けた時計として有名になった存在かつ、当時の高級腕時計ブームを牽引した存在であります。
最も高かったのは99年頃だと記憶していますが、その頃60万円台という新品実勢価格は珍しくなかったと感じます。
そして、そんなエクスプローラーは、大人気状態の2001年、114270へとモデルチェンジ。
14270から114270になって変化した点は、見た目的には大きくなく、唯一判断できるのは、ブレスレットの付け根部分の中央の形状が一体型か2つのパーツで構成されているかという差でしょう。
14270と114270の最も大きな差は、搭載するムーブメントなのですが、実はそれよりも大きな差がこの2本には存在。
それこそが、現行時代において、プレミアムだったか否かという差です。
14270時代、エクスプローラーはSSスポーツロレックスの中で、デイトナを除くと価格序列の1位に位置。まさに王様的ポジションだったといえます。
しかし、114270時代になってから、エクスプローラーの人気は徐々に低下。2005年頃から実勢価格は安くなり、2007年の時点では、SSスポーツの中で価格序列最下位となってしまっているのです。
その後、エクスプローラーは、SSスポーツの中で価格序列最下位という位置から脱することはなく、その状況が10年以上続いています。
そのため、中古相場も安い状況かつ、なかなか値動きしない傾向があったのです。
しかし、14270は、2019年5月に50万円台という水準になり、2017年11月に40万円台となってから、1年半ぶりに“異なる価格帯”へシフトしたのです。
その一方で、114270はその時点でも40万円台に位置。40万円台となったのは、2017年5月のことですから、2年間も40万円台という価格帯から変わっていないことになります。
けれども、それから1ヶ月経った今、114270も50万円台という水準になり、2年1ヶ月ぶりに『40万円台から50万円台に変化』というように、価格帯のステージが変化したのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年2月 の安値(楽天) |
2019年6月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エクスプローラー 114270 |
中古 | 1年 4ヶ月 |
¥459,800 | ¥529,200 | 69,400 | 115.09% |
2000年頃のエクスプローラー人気を知る筆者としては、今でも114270という腕時計は、記事で数ヶ月に一度取り上げるぐらいの値動きとなっているのではないかという感覚があります。
しかし、前回この114270を記事化したのは、2018年2月。1年4ヶ月も前のことだとわかり、自分でも驚きました。
114270は、2017年まで30万円台という水準が長らく続いていましたが、2017年に40万円台へと変化。
その際、派手な値動き幕開けとも感じられたのですが、結局40万円台という価格帯に2年以上にわたって留まってしまっていたようです。
そういった意味では、50万円台になったというように、価格帯が変わるというニュースは2年ぶりのことであり、皆既日食や彗星のように、数年に一度のレア体験とも感じられてしまうのが複雑なところでしょう。