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現在相場考察

70万円台になった、ミルガウス116400白文字盤

2019年7月1日更新
ロレックスのミルガウス116400について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年5月の安値(楽天)と2019年7月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この1年2ヶ月での変動は¥94,560だった。

ミルガウス 白文字盤 116400についての考察(2019年7月)

ミルガウスというシリーズに対して、今や「幻」というイメージを感じる人は少数派かもしれません。

実際、ミルガウスは現行品として存在し、その相場は他のロレックスと比べて高いとはいえません。

しかし、2007年以前において、ミルガウス「幻のモデル」という印象があったのです。

その理由は簡単で、その時期ミルガウスというシリーズが廃止されていたから。

当時のロレックス事情を知る人には常識ですが、1990年頃に廃盤となったミルガウスには5桁世代が存在しません。

ミルガウスには3つの世代が存在し、それらは、

  • 6541
  • 1019
  • 116400116400GV
  • となります。

    6541が登場したのは1950年代、1019は1960年代から1990年頃まで現行としてラインナップさてていましたが、それらはロレックスブームの90年代後半において、既に「幻」という印象となっており、相場は4桁デイトナに匹敵するほど高かったのです。

    特にレアなのが6541ですが、1019を例としても、90年代後半の中古は4桁デイトナと同水準だったといえます。

    そのような状況は2007年に116400のデビューをもって、ミルガウスが復活するまで続き、また、116400デビュー後もミルガウス=レア」という印象に変わりありませんでした。

    以前からお伝えしているように、2007年や2008年前半の116400の新品実勢価格は、定価より高いという状況。黒文字盤は100万円程度116400GV150万円以上という価格帯が2008年のリーマンショック前まで続いていたのです。

    しかし、リーマンショックが発生するとミルガウスは大暴落。

    116400GVは、2008年6月に約158万円だったのが、12月には約65万円となっています。

    その後、ミルガウスの中古水準は、11640030万円台後半116400GV40万円台中盤という状況が続き、アベノミクス以降でも他のロレックスほど大きな変化がない様子となっていました。

    そんなミルガウスの現行世代は、この数年でも「大きな変化はない」という印象があり、1年で値動きする額も他のロレックスと比べるとだいぶ地味という印象がありました。

    それが今、なんとミルガウスの白文字盤は70万円台となっており、以前と比べるとじわじわと高くなっているのです。

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    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2018年5月
    の安値(楽天)
    2019年7月
    の安値(ヤフーショッピング)
    変動額 残価率
    ロレックス
    ミルガウス
    白文字盤
    116400
    中古 1年
    2ヶ月
    ¥613,440 ¥708,000 94,560 115.41%

    2017年において、ミルガウスの白文字盤は、50万円台前半という様子でしたが、2018年になると60万円台に上昇。

    そして、2019年の今では、70万円台となっているわけです。

    ミルガウスの現行世代は、デビュー時おいて、現在のカラーベゼルを凌ぐほどの注目度があったものの、その後は、そこまで人気が高いという印象はありません。

    そういったことは、値動きの地味さからも感じることができたのですが、そのような印象がありながらも、1年毎という期間では、2017年以降、毎年「50万円台から60万円台」というように、価格帯が変化しているのです。

    現在の値動きでも、116400の値動きは、他のロレックスと比べると地味という印象は否めません。

    しかし、その中古相場を見ると、過去と比べると明らかに高くなったと感じるのが面白いと感じます。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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