2003年に登場した初代緑サブ。
この緑サブのリファレンスには、末尾にベゼル色を示す「LV」が付きますが、このリファレンスルールの幕開けとなったのが16610LVだといえます。
今となっては、黒が「LN」、青が「LB」、緑が「LV」というように、リファレンス末尾にベゼル色を示すのが当たり前となっていますが、5桁時代はそうではなかったのです。
ではなぜ、16610LVだけに「LV」があったのでしょうか。その答えは、5桁において、この緑サブだけがベゼル色の変更ができなかったからということになります。
セラミックベゼルとなった現行世代では、ベゼル色の交換はできないということが当たり前という印象ですが、かつては、文字盤とセットならという条件でベゼル色が交換できました。ですから、16613を買えば「黒⇒青サブ」というように、色を替えて楽しむことが可能だったのです。
しかし、この16610LVだけは特別で、通常の16610から緑サブに変更するということは許されなかったのです。
その結果、緑サブはいつまでも「特別」という印象があり、本来、より高級な16613よりも、高い価格帯に位置。筆者としては、割高感が強いと感じてしまい、かつては興味を持てなかったのですが、最近では、この16610LVをとても魅力的だと思っています。
その理由として大きいのが、16610LVに多々存在するレア仕様。ファット4やライムベゼルなど、レアな仕様違いが16610LVには多々存在するのが面白いと感じるのです。
そういった理由から、筆者としては、16610LVは、現行モデルの116610LVよりも高くなっても不思議ではないと感じていたのですが、最近、116610LVは、生産終了になったGMTマスター2の116710BLNRほどの水準にまで、派手に値上がりしています。
その結果、16610LVと116610LVの差はずいぶんと大きくなり、16610LVは、すっかり取り残されてしまったかのようにも見えました。
けれども、そんな16610LVは今、なんと150万円台という水準に到達。
116610LV並の水準には達していないものの、2019年4月から3ヶ月という期間で、なんと14万円ほどの値上がりとなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年4月 の安値(楽天) |
2019年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
サブマリーナ 16610LV |
中古 | 0年 3ヶ月 |
¥1,371,600 | ¥1,512,000 | 140,400 | 110.24% |
現在、116610LVは約166万円という水準である一方、16610LVは約151万円。
4月時点では、116610LVが約151万円、16610LVが約137万円でしたから、5桁は4月の6桁並の水準になったといえます。
そういった意味では、5桁も6桁も「緑サブ」という存在は、ずいぶん優秀な値動きとなっているといえるのですが、5桁に16520のような魅力を感じている筆者としては、116520と16520のような相関関係になるのではと思っていたために、現在水準でもまだ予想が外れたと感じています。