デビュー当時から、時計ファン目線での評判が、良いとはいえなかった6桁世代のエクスプローラーですが、その理由として「3・6・9」へのホワイトラインが無いという点と、針が短いという点があったといえます。
それが不人気だったかどうかは、現行当時においては「好みによる」としか言えなかったかもしれませんが、デビューから6年後の2016年に文字盤と針が変更されたことは、それを示唆する事だといえるでしょう。
しかし、そういった現行時代の不人気モデルは、後の人気モデルとなる可能性を秘めているので、筆者としてはかなり要注意な存在だともいえます。
ただ、旧文字盤が生産終了となってから3年が経過した今現在でも、未だ旧文字盤は新文字盤より評価されることはなく、新文字盤のほうが旧文字盤より10万円程度高い傾向がある様子です。
そして、その値動きも新文字盤と旧文字盤は同じような状態だといえ、2018年から2019年で変動した額がいずれも5万円前後という水準。
現在、旧文字盤は60万円台前半、新文字盤は70万円台前半という様子です。
筆者としては、新文字盤がかっこ良いと感じる反面、旧文字盤もそれはそれでレアで魅力的だと感じてしまうため、今214270を買う場合、新旧どちらにするかはかなり悩ましいと感じます。
本記事で参考とした中古腕時計
|
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年2月 の安値(楽天) |
2019年7月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
エクスプローラー (新文字盤) 214270 |
中古 | 1年 5ヶ月 |
¥667,440 | ¥721,440 | 54,000 | 108.09% |
この214270の新文字盤は、デビュー年である2016年11月の新品実勢価格(安い順の3社平均値)は約59万円という水準でした。
そして、今となっては中古ボトム価格が約72万円となっているため、デビュー時に新品で購入した方は、10万円単位の値上がり体験となったわけです。
そういった意味では、新文字盤のほうが値動きが優秀ともいえるのですが、実は2016年において、旧文字盤の中古ボトム価格は40万円台前半にまで下落。同じ時期での値動きを比較すると、実は旧文字盤のほうが値動きした額が大きいのです。
もちろん、新文字盤は「新品VS中古」、旧文字盤は「中古VS中古」ですから、旧文字盤のほうが有利な条件ともいえます。しかし、2016年当時において新文字盤の中古はほぼなく、あったとしても新品と同じかやや高いこともあったぐらいの水準だったため、「新品VS中古」で比べるしかありません。
また、旧文字盤がデビューした、2010年の214270の新品実勢価格という観点では、2010年は2016年よりさらに安い時期だったため、旧文字盤に有利となってしまいます。
ですから、新文字盤と旧文字盤は、今のところ、2018年と2019年との値動きを比べるのが最もわかりやすいといえるわけですが、そうすると両者の値動きがほぼ同じというわけです。
新文字盤も魅力的である一方、旧文字盤も要注意な存在だといえます。
2019年現在において、214270の新文字盤を買うか、旧文字盤を買うかという点はなかなか悩む選択だと感じます。