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現在相場考察

100万円以上の水準、ルミノールクロノPAM00052

2019年7月25日更新
オフィチーネパネライのPAM00052について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年5月の安値(楽天)と2019年7月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この2年2ヶ月での変動は¥181,200だった。

ルミノールクロノ PAM00052についての考察(2019年7月)

1999年に限定モデルとしてデビューしたパネライのクロノグラフモデル、PAM00052

このモデルが、パネライ初のクロノグラフだといえますが、他の2つの限定モデルと、同時にデビューしています。

1999年にデビューした他のモデルは、1つが同じルミノールのWGモデル、もう一つがヴィーナスムーブメントを搭載したラジオミール。他の2つが高級かつ希少すぎて、あまり有名でないのに対し、この52番は、同じコンセプトの72番が2002年まで製造されたため、そこそこ知られているといえます。

バリエーションの中には、60番といったフライバッククロノなどもありますが、そういったモデルは、2002年のパネライブームの際、デイトナを凌ぐほどの「憧れのクロノグラフ」という印象があったといえます。

また、デイトナといえば、16520エルプリメロを搭載していることで有名ですが、この時代のルミノールも同様にエルプリメロ

ですから、なにかとデイトナと共通したキャラクターを持つ時計だといえます。

実際、2011年の相場は、16520黒文字盤もPAM0005280万円台後半といった水準で、ほぼ同じ相場でした。

しかし、アベノミクス以降、デイトナが大きく値上がりしたのに対し、ルミノールクロノの値動きは、むしろ値下がり傾向となっていたのです。

2016年の時点では、16520の黒文字盤が120万円程度だったのに対し、PAM0005260万円台という状況。

過去の相場の印象としても、時計自体のキャラクターでも、2016年7月の水準は安すぎるという印象になりますが、そのとおり、2017年には80万円台後半まで回復していたのです。

しかし、その後このPAM00052の相場は読み取るのが難しい状況へと変化。数が少ないこともあって、出るたびにバラつきがあるという印象でした。PAM00072を参考値としても、その水準は、あるときは90万円台、あるときは70万円台といったように、値上がりか値下がりかを判断するのは困難だったのです。

とはいえ、PAM00052のほうは、72番ほどの安値とはなっておらず、基本的には2017年の水準から大きく下がるということはなかった様子。

登場する個体が少なく記事化できずにいたのですが、今回久々に登場した52番を見ると、その水準は100万円以上になっているといえます。

本記事で参考とした中古腕時計

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PANERAI パネライ ルミノール クロノ エル・プリメロ PAM00052 中古 329898

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年5月
の安値(楽天)
2019年7月
の安値(ヤフーショッピング)
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールクロノ
PAM00052
中古 2年
2ヶ月
¥898,800 ¥1,080,000 181,200 120.16%

PAM00052というモデルは、1999年に限定モデルとしてデビューしましたが、翌年“レギュラーモデル”として登場したPAM00072と、2016年頃までは大きく異なる相場ではありませんでした。

52番と72番の違いは、限定モデルか否かという他にも2つあり、1つは52番にデイトが無いという点、もう一つは文字盤の配色です。

PAM00072といえば、3つのインダイヤルが黒ですが、52番は銀。そのため、見た目的にも大きな差があり、限定モデルらしい希少性を感じることができると思います。

ちなみに、52番には、ベゼル部分にタキメーターがあるものと無いものが存在しますが、それは後から交換されたのか、それとも新品時点で2つの仕様があったのかは不明です。

これまでタキメーターの有無で相場が異なるという様子は見受けられませんでしたが、見た目的にはタキメーター有りのほうが人気要素だと思います。

ただ、その一方で、タキメーターなしの個体には、初期モデルらしい希少性を感じるともいえます。

現在のところ、数が少ない52番に対して、タキメーターという詳細部分が話題になっていることはない様子ですが、希少要素であることに違いはないでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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