2017年から目立った値動きとなっているノーチラス。
その中心的存在こそ、青文字盤の5711/1Aですが、世界的な人気度でも、値動き的にも「腕時計の王様」という称号をデイトナから取ったかのようにも見える存在だといえます。
2017年の年始まで、300万前後という水準に位置した5711/1A-010ですが、2017年末には400万円台、2018年には500万円台後半へと変化しています。
500万円台後半となったのは2018年5月のことですが、その頃からしばらく値動きが停滞気味となり、2019年まで目立った変化とはなりませんでした。
ある時点から派手に値動きし、一定の水準に到達したら値動きが停滞するという現象は、まさにデイトナ16520と同様ですが、こういった現象が「王様」と呼ばれる2本に共通しているのは興味深いといえます。
一定期間停滞気味となった後、再度値動きをしたという点は、ノーチラスもデイトナも同様ですが、そこからの動きで、両者にははっきりとした「差」が生じているわけです。
デイトナ16520が、停滞気味の後、2017年を大きく凌ぐほどの値動きとなっていない一方で、ノーチラスは、停滞気味の後のほうが、さらに凄い動きとなっている傾向があるのです。
2019年3月に久々に値動きした5711/1A-010は、その際『500万円台後半⇒600万円台中盤』という動きをしたのですが、その後の動きが激しいのです。
2019年5月、5711/1A-010は700万円台へと変化。2ヶ月で60万円の値動きとなりました。
そして2019年7月の今、なんとこの5711/1A-010は、858万円という水準に上昇。
今度は「2ヶ月で150万円」という動きとなっているわけです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年5月 の安値(楽天) |
2019年7月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 5711/1A-010 |
中古 | 0年 2ヶ月 |
¥7,080,000 | ¥8,580,000 | 1,500,000 | 121.19% |
2019年に入って、ノーチラスの値動きが、これまでより更に目立っていますが、中でも値動きが激しいのがコンプリケーションだといえます。
これまで、ノーチラスにおいて最も派手な動きと感じたのは3針で、一時は年次カレンダーより5711/1A-010のほうが高いという状態ともなっていましたが、今となってはコンプリケーションのほうがだいぶ高い水準となっています。
そういった意味では、2017年よりさらに派手な値動きとなっている5711/1A-010ですが、2019年では、それよりさらにコンプリケーションが値動きしているため、やや影に隠れてしまうというのが残念なところ。
実際、5726/1A-010はや5980/1Aは1000万円以上という水準となっており、その動きも5711/1A-010より凄い水準であるため、3針が霞んで見えてしまっても仕方がありません。
そうはいっても、5711/1A-010の動きは、決して停滞しているわけではなく、むしろ、目立った動きだった印象の2017年と比べても、遜色ないどころか、さらに凄い動きとなっているわけです。
そういった意味では、値上がり状態だった2018年に、かなり“割高”と感じた500万円台後半で、この5711/1A-010を買っても全く問題なかったといえるのが面白いところだと思います。