2007年に電撃復活を遂げたミルガウスは、デビュー当初“超プレミア価格”という状態なったものの、翌年のリーマンショックの影響により、驚異的な値下がりを遂げたという稀有なモデルです。
また、2013年のアベノミクス後もあまり目立った値動きをせず、2017年頃までにおけるその値動きは10万円程度という感じであり、他のスポーツロレックスとは異なり、あまり値上がりしていなかったのです。
そして、その後もミルガウスは目立った値動きをすることはなく、2014年に登場したZブルー文字盤を除くと、2007年デビューのモデルは、目立った値動きをしない傾向だったといえます。
しかし、2018年に116400GVの黒文字盤が上昇。2007年デビューとしては唯一目立った値動きとなり、116400に差を着けた印象がありました。
116400は黒も白文字盤も現在では生産終了となっている一方、116400GVは今でも現行モデル。生産終了モデルが高くなる一方で、現在目立った値動きをするのは現行モデルという印象もあります。また、デビュー当初は180万円程度という価格帯に位置し、最も高いSS現行ロレックスという存在でもありました。
そういった意味では、116400GVには、値動きしても不思議でない要素があるため、高くなったことについてあまり違和感がないともいえるのですが、最近の事情はまた変わってきてる様子であるのです。
なぜなら、現在、116400が大きく上昇しており、その相場は116400GVとあまり変わらない水準にまで変化。
2018年の段階では10万円近くの価格差があったのが、今や116400黒文字盤との価格差は2万円程度にまで縮まっているのです。
黒文字盤の116400といえば、4月時点では、「2018年からの1年で変化がない」といった様子だったのですが、それから4ヶ月の間で大きな変化を迎えた模様。
4ヶ月前には60万円台前半だった116400黒文字盤は、今や約72万円という水準になっており、“4ヶ月で8.5万円の値上がり”となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年4月 の安値(楽天) |
2019年8月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ミルガウス 黒文字盤 116400 |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥636,120 | ¥721,440 | 85,320 | 113.41% |
ミルガウスの116400が4ヶ月という期間で8万円という値動きをするといったことは、これまでの事例ではありませんでした。
むしろ「8万円」という値動きでも優秀に感じましたし、それが実現されるまでには1年ぐらいかかっても不思議ではなかったのです。
ですから現在の値動きは、様々な意味で快挙ともいえ、筆者としては感慨深いと感じます。
ちなみに、この116400、2017年の段階では黒文字盤より白文字盤のほうが安かったのですが、現在では白文字盤のほうが高い様子。
実は、白文字盤に至っては、116400GV(黒文字盤)よりも高い水準となっているのです。
そういった意味では、116400の黒文字盤は優秀でも、白文字盤に負けているという部分があるわけですが、それでもかつての事情を振り返ると、快挙的な動きだといえるかと思います。