2008年に登場したシードゥエラーディープシー。
シードゥエラーといえば、長らくサブマリーナの兄弟モデルという感じで、見た目的にもサブマリーナと差がほぼありませんでした。
それが、ディープシーとなると、それまでとは異なり、見た目的にも大きな変化を遂げたため、デビュー当時は話題のモデルとなったわけです。
しかし、デビューから10年程度が経過したここ数年間では、ディープシーという存在はそこまで目立たないとも感じ、実際値動きもあまりしない傾向があったといえます。
ここで重要なのが、そういった傾向があったのは黒文字盤という点。
同じディープシーでも、2014年に登場したDブルー文字盤は人気モデルの中心的存在という傾向で、価格帯が黒文字盤とは大きく異なるというのは有名です。
ですから、黒文字盤のディープシーという存在が、あまり目立っていなかったというわけなのですが、Dブルー文字盤に限らず、サブマリーナなど他のシリーズにも圧倒されていた印象です。
そんな黒文字盤のディープシーは、長らく100万円前後という水準に位置していたのですが、2018年11月に108万円という水準に上昇。それ以降は、110万円前後という様子となっており、2019年でもそういった価格帯に位置していました。
ただ、2019年6月頃になると、同じ黒文字盤のサブマリーナ116610LNが110万円台となっていたため、この黒文字盤ディープシーは、サブマリーナより少しだけ安いという価格序列になってしまっていたのです。
シードゥエラーといえば、5桁時代から同世代のサブマリーナより高いという傾向があるわけなので、ディープシーとなると、より高いのがこれまでの慣例。そうだっただけに、同じ世代の116610LNより“安い”というのはびっくりな状況だといえます。
さて、そんなディープシーですが、8月現在、他の多くのロレックスが値下がりしたのと同じように、下落している様子。
2018年11月に108万円だったのが、2019年8月現在では約97万円という水準。
実に、2018年水準より10万円程度安くなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年11月 の安値(楽天) |
2019年8月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
シードゥエラー ディープシー 黒文字盤 116660 |
中古 | 0年 9ヶ月 |
¥1,080,000 | ¥979,800 | -100,200 | 90.72% |
現在、116610LNも10万円単位の値下がり傾向となりましたが、それでもこのディープシーと同じ価格帯に位置しています。
そういった意味では、ディープシーの黒文字盤という存在は、かつての価格序列を考慮すると、人気が弱いとも感じてしまいます。
また、それは値動き的にもいえることで、116610LNを含め、他の値下がりロレックスが2018年の水準まで下落していないのに対し、この116660は2018年11月を下回る水準。
他の現行世代ロレックスが2019年に入ってから派手に値上がりしていった一方で、116660は大きな変化がなく、それでいて、8月現在他の人気モデル同様に値下がりしてしまっているわけです。
ディープシーは、2018年に新しいムーブメントを搭載し、型番が変化しました。ただ、その見た目は116660と大きく変わっていないため、このモデルも未だ現行世代という印象が強い状況だといえます。
116660黒文字盤は、かつての人気度やこの時計が持つ特殊な要素を考慮すると、実は今、かなりなお得感を感じるロレックスといえるかもしれません。