2019年に入ってロレックスを中心に多くの腕時計が目立った上昇傾向となりましたが、それは6月ぐらいまでのことで、9月の今となっては、ピーク時から下落というモデルを多々見かける状況です。
実際、この1年の値動きをグラフで見てみると、2019年3月から急激に上昇し、6月をピークとしてその後は値下がりしたというモデルをよく見かけます。人気モデルほど、そういった傾向になっていると感じるのですが、それに該当しない人気モデル実は存在。
それこそが、すでに生産終了になっている旧世代だといえるのですが、パテックフィリップだとノーチラス3800や5065、ロレックスだと16610LVなど、1世代前ぐらいに相当する人気モデルは値下がりしていない様子であるのです。
そんな値上がりしたモデルの中でも、「意外」ともいえるほど目立って上昇したのが、チューダーのクロノタイムですが、特にタイガー系の上昇はそういった感覚を強く感じるといえます。
クロノタイム自体は、以前から評価されていまいたが、その対象となるのはロレックスと共通のパーツが使われていた90年代中盤までの世代。
90年代モデルが評価される一方で、2000年代のモデルはその半額以下など、要素によってかなりな価格差があったのです。
ですから、クロノタイムでもタイガーといったように、不人気要素が多数含まれるモノだと、ここ最近まで20万円台で購入可能という印象がありました。
クロノタイムの不人気要素は、
といったものですが、その要素が多いほど安い傾向があるといえます。
しかし、2019年になると、それに該当する要素を多数持つものでも、目立った上昇傾向となったのです。
2018年までタイガーなどは、オメガのスピードマスター3570.50よりやや安いぐらいの水準だったのが、2019年になるとスピードマスターより高い水準に達したのです。
その時点でかなりな「驚き」という感覚がありましたが、そういった値動きは、2019年7月以降でも停滞していない様子。
2019年1月に約35万円だったこの黒文字盤タイガーは、2019年9月の今では約43万円。この間まで20万円台という印象だったこの時計は、もはや40万円台という水準に位置するのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年1月 の安値(楽天) |
2019年9月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
チュードル
クロノタイム タイガー 黒文字盤 アラビア数字 5連ブレスレット 79280 |
中古 | 0年 8ヶ月 |
¥354,240 | ¥430,500 | 76,260 | 121.53% |
クロノタイムには、この“79280“のようにしっかりとしたリファレンスナンバーがありますが、同じリファレンスでも、異なる要素が多々あります。そして、それら要素によって価格帯が異なる場合があるため、価格を比較する際は同じ要素を持つ個体で比べる必要があります。
そうすると、この79280でも「タイガー、黒文字盤、アラビア数字、5連ブレスレット」という付加情報が必要になるのです。
ただ、これだけの情報が必要といっても、同じ要素を持つ個体は意外と出てくるため、4桁リファレンスのロレックスより相場観は掴みやすいかと感じます。