雲上スポーツの一角を担うオーバーシーズですが、その存在感は、他のブランドと比べると弱いと感じるかもしれません。
特に第一世代のオーバーシーズを見ると、そういった印象を感じるわけで、同世代のロイヤルオークやアクアノートと比較して随分安い価格帯に位置するといえる様子です。
アクアノートの場合、比較的安いミディアムサイズでも220万円台という水準に位置。また、新品時代にほぼ同じ実勢価格だったロイヤルオークの14790も現在、140万円以上という水準となっているわけです。
けれども、オーバーシーズの第一世代は、現在でも100万円を大きく下回る水準が当たり前。
機械式でもミディアムサイズならば、今でも60万円台で購入可能という様子です。
第一世代のオーバーシーズは、3針よりクロノグラフのほうが高い傾向がありますが、つい最近まで、クロノグラフでも100万円以下という水準で購入可能でした。
オーバーシーズは雲上スポーツという通り、3針でも現行時代には、SSスポーツロレックス(デイトナを除く)より高い新品実勢価格だったのが、近年の中古相場では、多くの5桁ロレックスより安い価格帯に位置するのです。
しかし、そういった価格帯でも、オーバーシーズは決して値動きしていないわけではありません。
特に2016年と比べるとその差はわかりやすいのですが、例えばこのミディアムサイズの自動巻モデルの場合、2016年の段階では50万円台という水準だったのが、2019年の今では文字盤色を問わず60万円台へと変化。
かなり地味ですが、値動きしていないわけではないという様子です。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年11月 の安値(楽天) |
2019年9月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ヴァシュロンコンスタンタン
オーバーシーズ 42052 |
中古 | 2年 10ヶ月 |
¥558,900 | ¥640,500 | 81,600 | 114.60% |
ちなみに、ロイヤルオークも2017年頃まであまり目立った値動きをしておらず、15000STなどは70万円台という水準で購入可能でした。
それが今となっては、100万円以下では買えないわけで、モデルによっては数十万円単位の上昇をするなど、目立った値動きがある状況です。
それに対してオーバーシーズの第一世代3針モデルは、今の時代でも60万円台という水準に位置するわけです。
決して値動きしていないわけではないため、ロイヤルオークのような未来がないとは言い切れないとも感じます。
なお、この世代のオーバーシーズで最近人気があると感じるのは、アラビア数字の黒文字盤。クロノグラフでは、銀文字盤より10万円程度高い価格帯に位置する様子があります。
それがミディアムサイズでは、アラビア数の黒文字盤はそれほど価格差があるわけでないため、今後どのような評価になるのか、こちらも興味深いと感じます。