300万円前後という水準に位置したノーチラス5711/1A青文字盤は、2017年春頃から目立った上昇傾向となり、2017年の年末には400万円台という水準に達しました。
その後も値上がり傾向は続き、2018年には500万円台に到達。2019年に入るとさらに上昇傾向となり、600万円台、700万円台、800万円台と変化していったのです。
そのようなド派手な値動きは、このノーチラスに限らず、ロレックスなどでも目立っていましたが、その中でもノーチラスの上昇額は群を抜くほど凄いと感じます。
2017年からの値動きの印象もあり、まさに現代における「腕時計の王様」というポジションになったともいえるのが、この5711/1A-010だったといえます。
しかし、そんな王者5711/1A-010にも今、異変が起きている状況となっています。
2019年の値動きといえば、6月頃まで全体的に目立った上昇傾向だった一方、それをピークとしてその後は値下がりとなった傾向があります。
そういった値動きに該当するのは、主にロレックスの人気現行世代ですが、パテックフィリップに関しては、ロレックスの値下がりが目立っている時期でも、値下がりの波は感じられませんでした。
ただ、8月に入ると、ノーチラスの現行世代を中心に値下がりを感じられるようになったのです。
そして、9月の今、これまで“目立った上昇”の中心的存在にいた、現行3針青文字盤の5711/1A-010も値下がり傾向となっている様子。
7月時点ではまだ値上がり傾向だった5711/1A-010ですが、そのときの水準がピークだったといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年7月 の安値(ヤフーショッピング) |
2019年9月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
パテックフィリップ
ノーチラス 5711/1A-010 |
中古 | 0年 2ヶ月 |
¥8,580,000 | ¥7,820,000 | -760,000 | 91.14% |
9月現在、5711/1A-010は782万円という水準なのですが、これは7月と比べて76万円の値下がりという様子です。
これまで「数ヶ月で100万円単位」といった値上がりをしてきた5711/1Aは、値下がり幅も派手だといえる印象です。
実際、現在の値動きは「2ヶ月で76万円の下落」ですから、派手な下落だと感じます。
とはいえ、この5711/1A-010の現在水準は、2019年において2番目に高いといえる価格帯。
先日からお伝えしている現行世代ロレックスと同じように、「ピーク時から落ち着いた」という値動きであるのです。
ロレックスにしてもパテックフィリップにしても、現行世代の“人気モデル”が、ピーク時から落ち着いたといった、同じような値動きになっているのが興味深いと感じます。