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現在相場考察

2016年より安い水準、ラジオミールベースPAM00231

2019年10月2日更新
オフィチーネパネライのラジオミールPAM00231について斉藤由貴生が執筆。本記事では2016年12月の安値(楽天)と2019年10月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この2年10ヶ月での変動は10万2160円の値下がりだった。

ラジオミール PAM00231についての考察(2019年10月)

2005年に発表されたラジオミールベース。

その「ベース」という名の通り、ルミノールベースのラジオミール版として登場したのがこのモデルであるわけですが、実はルミノールとは異なり高級感を感じる部分がありました。

それを感じる理由として特に大きかったのは、このモデルが登場するまでラジオミールというシリーズ自体が高級モデルだったという点があるのですが、そういった感覚は、現在ではあまり臨場感がないといえます。

今となっては、ラジオミールシリーズがルミノールと特に変わりのないベーシックなモデルという印象。そうとなってから、すでに十数年が経過したわけで、ラジオミールに対して特別感を抱くという方は少ないと思います。

そのきっかけとなったモデルこそ、このラジオミールベースであるのですが、そんなベースでも元高級シリーズとしての“高級感”を感じるポイントがあるわけです。

それがまさにPGモデルを用意していたという点。

ルミノールベースの場合、金無垢モデルは基本的にありません。また、高級ラインに位置するダイヤ文字盤がありますが、それは限定モデルという扱いです。

それに対して、このPAM00231は通常モデル。

つまり、SSモデルに対するPGモデルという位置づけであるわけです。

それまで、PGモデルはラジオミールに存在しましたが、それは高級シリーズだった時代のモデル。

ベースとなるムーブメントはゼニスエリートですし、サイズも40mmと小さめ。

それに対して、このPAM00231は、ETAベースの手巻きムーブメントに45mmというケースサイズ。内容自体に高級感はあまり感じられません。

しかし、2000年代において、このPAM00231は、高級なラジオミールの新型という印象があり、エリート搭載のPAM00103に対して「高級感が弱い」という印象はなかったといえます。

そういった印象は、今でも同じだといえるのですが、なぜならその水準が103番と大きく変わらないからです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2016年12月
の安値(楽天)
2019年10月
の安値(楽天)
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ラジオミール
PAM00231
中古 2年
10ヶ月
¥1,180,000 ¥1,077,840 -102,160 91.34%

PAM00103は、最近売出しがないため、間近の相場は判断しづらいのですが、前回登場した個体は約107万円という水準でした。ただ、それは2018年9月頃であるため、すでに1年前の水準。ただ、その時期このPAM00231も現在と同じ水準だったため、103番と231番はほぼ同じ価格帯といえるかと思います。

現在、このPAM00231は、2016年12月と比較して約10万円の値下がり状態ですが、PAM00103は2016年6月の段階で138万円、2017年4月では約149万円だったため、この231番よりだいぶ値下がりした状況だといえます。

ちなみに、2015年から2017年ぐらいまでは、この231番より、ゼニスエリート搭載の103番のほうが数十万円単位で高い様子がありました。

しかし、2018年以降において、両者の価格差はほぼ差が無い状態であり、それは2019年現在でも同様であるのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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