2005年に発表されたラジオミールベース。
その「ベース」という名の通り、ルミノールベースのラジオミール版として登場したのがこのモデルであるわけですが、実はルミノールとは異なり高級感を感じる部分がありました。
それを感じる理由として特に大きかったのは、このモデルが登場するまでラジオミールというシリーズ自体が高級モデルだったという点があるのですが、そういった感覚は、現在ではあまり臨場感がないといえます。
今となっては、ラジオミールシリーズがルミノールと特に変わりのないベーシックなモデルという印象。そうとなってから、すでに十数年が経過したわけで、ラジオミールに対して特別感を抱くという方は少ないと思います。
そのきっかけとなったモデルこそ、このラジオミールベースであるのですが、そんなベースでも元高級シリーズとしての“高級感”を感じるポイントがあるわけです。
それがまさにPGモデルを用意していたという点。
ルミノールベースの場合、金無垢モデルは基本的にありません。また、高級ラインに位置するダイヤ文字盤がありますが、それは限定モデルという扱いです。
それに対して、このPAM00231は通常モデル。
つまり、SSモデルに対するPGモデルという位置づけであるわけです。
それまで、PGモデルはラジオミールに存在しましたが、それは高級シリーズだった時代のモデル。
ベースとなるムーブメントはゼニスエリートですし、サイズも40mmと小さめ。
それに対して、このPAM00231は、ETAベースの手巻きムーブメントに45mmというケースサイズ。内容自体に高級感はあまり感じられません。
しかし、2000年代において、このPAM00231は、高級なラジオミールの新型という印象があり、エリート搭載のPAM00103に対して「高級感が弱い」という印象はなかったといえます。
そういった印象は、今でも同じだといえるのですが、なぜならその水準が103番と大きく変わらないからです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年12月 の安値(楽天) |
2019年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ラジオミール PAM00231 |
中古 | 2年 10ヶ月 |
¥1,180,000 | ¥1,077,840 | -102,160 | 91.34% |
PAM00103は、最近売出しがないため、間近の相場は判断しづらいのですが、前回登場した個体は約107万円という水準でした。ただ、それは2018年9月頃であるため、すでに1年前の水準。ただ、その時期このPAM00231も現在と同じ水準だったため、103番と231番はほぼ同じ価格帯といえるかと思います。
現在、このPAM00231は、2016年12月と比較して約10万円の値下がり状態ですが、PAM00103は2016年6月の段階で138万円、2017年4月では約149万円だったため、この231番よりだいぶ値下がりした状況だといえます。
ちなみに、2015年から2017年ぐらいまでは、この231番より、ゼニスエリート搭載の103番のほうが数十万円単位で高い様子がありました。
しかし、2018年以降において、両者の価格差はほぼ差が無い状態であり、それは2019年現在でも同様であるのです。