5桁時代に存在したサファイア&ダイヤ文字盤(SG文字盤)のサブマリーナ。
サブマリーナはコンビ以上になると、黒文字盤以外にも「青文字盤+青ベゼル」という配色を用意していましたが、5桁時代には、それよりさらに上級なSG文字盤を設定していました。
そして、そのSG文字盤にはまた、専用色が用意。それがシャンパン文字盤とグレー文字盤です。
通常の16613や16618の場合、黒文字盤+黒ベゼルが用意されていますが、SG文字盤には青ベゼルのみの設定となっています。
ちなみに、通常の16613からも文字盤変更できるようですし、SG文字盤でも「シャンパン⇒グレー」といった変更ができるようですが、SG文字盤はそれ自体が高価。文字盤交換費用はなかなか高いといえます。
なお、ロレックスの時計は、文字盤交換ができる場合が多いため、黒文字盤⇒白文字盤といった変更が可能なのですが、中古市場では人気のある文字盤色のほうが随分高いという傾向があります。
そういったことから、安い相場の文字盤色を買って、人気の文字盤色に交換したほうがお得と思うところですが、文字盤在庫がない場合、その交換期間は数ヶ月に及ぶこともありますし、場合によっては腕時計を預けたままにする必要もあるようです。ですから、文字盤色による相場差は、適正だと判断されているのだと思います。
この16613SGは、以前は16613となかなか異なる価格帯に位置したという印象があったわけですが、2018年から2019年春ぐらいまで、16613との価格差は10万円未満となっていました。
そういった価格差だと、文字盤交換するより安いと感じたため、16613SGのお得感はかなり高かったということになります。
しかし、市場はそのことに気づいたのか、2019年5月には16613SGが上昇。その結果、16613との価格差は15万程度になったのです。
そして、それから5ヶ月が経過した今、また16613SGは再び上昇。
現在、16613SGは113万円という水準になっているわけですが、16613は約94万円という水準。両者の価格差は実に19万円程度にまでなっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年5月 の安値(楽天) |
2019年10月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
サブマリーナ シャンパン文字盤 16613SG |
中古 | 0年 5ヶ月 |
¥1,069,200 | ¥1,130,000 | 60,800 | 105.69% |
サブマリーナのダイヤ文字盤といえば、6桁世代の116613GLBなどの評価が目立っている印象がありますが、同じダイヤ文字盤の16613SGは、これまであまり評価されていない印象でした。
116613GLBは生産期間が短いため、レアという印象が強く、評価される傾向があります。その一方で、16613SGは生産期間が長いため、あまり目立った評価とはならず、むしろ16613との価格差があまりないというお得モデルだったわけなのです。
しかし、16613SGの「サファイア&ダイヤ」という美しい文字盤は、5桁時代にのみ(80年代ヴィンテージに相当する16080も存在)あった要素であり、6桁時代では「サファイア」が省略されているのです。
そういった意味では、16613SGのキャラクターは濃いといえるわけで、コレクター目線でも無視できないアイテムだと感じます。