ショパールといえばすぐに思い浮かぶのは女性物のあれ、文字盤上でダイヤがくるくるする「ハッピーダイヤ」のイメージです。そんな女性物イメージのショパール、男性用の時計としてはあんまりピンとこなかったのですが、積極的に男性用を押し始めたのは90年代後半から。特に2004年頃出たL.U.C 9.96を搭載したモデルは、時計ファンから注目を集める存在でした。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2014年11月 の安値(ヤフオク) |
2016年5月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ショパール
LUCスポーツ2000 ステンレスブレスレット 白文字盤 |
中古 | 1年 6ヶ月 |
¥388,000 | ¥448,000 | 60,000 | 115.46% |
L.U.Cと名付けられた自社製ムーブメント。
上にも書いたとおりデビューは90年代後半なのですが、時計ファンに知られるようになったのは2004年の9.96が出た頃からではないでしょうか。
9.96が評価されたのは、ジュネーブシール的な新規格“カリテフルリエ”にパスしたというストーリーと、2針+スモセコというシンプルなデザインのおかげです。
今も昔もこれほどパテックフィリップを意識して真っ向から勝負した時計はあまり無いでしょう。
意外や意外、パテックのポジションってあんまり狙いにいかないのですね。
そんなショパール、L.U.C 9.96ムーブメントを発表した際に時計ファンからお褒めの言葉をいただくものの、褒めた人たちはあんまり買ってくれなかった様子。
現在9.96搭載モデルの流通はほぼありません。
こういう大胆な戦略を取れるって、独立系でないとありえないと思います。
ショパール、意外かもしれませんがどこのグループにも属していない独立系の会社です。
今残っている独立系って、
- ロレックス
- パテックフィリップ
- オーデマピゲ
- ブライトリング
- ショパール
ぐらいでしょうか。
その他は大体、
- リシュモン
- スウォッチ
- LVMH
のいずれかに属しています。
ちなみにショパール、かつての日本代理店は一新時計。
一新時計といえばパテックフィリップの日本代理店として有名。
ちなみにショパール、本社がミッレミリアに協賛しているのと同じく、日本のミッレミリアにも協賛。しかもスーパーGTなどモータースポーツのスポンサーもやったりしていました。
しかし、当時のメインは女性物。
なんでミッレミリア? とおもいきや、オーナー一族がクルマ好きだから。
オーナー経営だから大胆な経営戦略だけでなく、こういう広告宣伝もできるのですね。
このL.U.C、ネーミングが非常に良いと思います。
例えばピアジェのムーブメントの名前、知っている人いますでしょうか?
ショパールと同じように、女性物のイメージがありながらもマニュファクチュールであるピアジェ。
ピアジェといえば504P!とか思い浮かぶ人ってほぼいないでしょう。
それに比べてL.U.Cのブランディングはうまく行ったと思います。(検索しづらいですが)
そして、そのうまくいったL.U.Cブランドで出したスポーツモデルがこのスポーツ2000。
この時計のキャラクターからして三雲ブランドのスポーツモデル+アップストリームに対抗した時計です。
しかし、ほぼ流通がないどころか存在も知られていないと思います。
裏スケ仕様なので、L.U.Cムーブメントが眺められる利点はありますが、デザイン的にはあまり主流派となる時計ではないでしょう。
ただ、40万円前後という相場はデザイン的な需要は無視しても、ムーブメント代だと考えれば多くの人にとって魅力的と言えるかもしれません。
よって最近は40万円前後という相場で安定しています。