5桁世代のエクスプローラー2、16570と同じような見た目ながら、以前から4桁世代と同じ扱いを受ける傾向がある80年代ヴィンテージの16550。
同じ80年代ヴィンテージでも、GMTマスター2の16760が、2016年頃まで5桁世代と大きく変わらない相場であったのに対し、この16550は、十数年前の段階から16570より高い相場となっています。
その理由として大きいのは、アイボリー文字盤という存在だと推測できますが、16550にしかないレア要素として、以前から大きく評価される傾向があるのです。
また、GMTマスター2と比べると、80年代ヴィンテージと5桁世代の差を画像から感じやすいというのも、評価のポイントとなっている可能性があります。
16760は、「ファットレディ」と呼ばれるように、側面から見ると5桁世代と異なる形状がわかるのですが、正面からみるとその差は大きく感じないかもしれません。
その一方で、エクスプローラー2の場合、16550と16570とでは、ベゼル部分のフォントが異なるため、正面からでも違いを感じやすく、WEBや雑誌などの商品写真からも差が分かりやすいのだと思います。
2016年の段階では、16570は30万円台後半という水準だったのに対し、この16550は40万円台後半。16570に対して、1.3倍程度16550のほうが高い相場だったといえます。
そして、2017年頃からは、さらに16550が上昇し、16570との価格差は一層広がっていきました。2016年に40万円台後半だった16550は、2017年9月に約68万円、2018年3月には約81万円となり、2018年8月にはなんと約132万円という水準にまで上昇したのです。
2018年といえば、16570も50万円台に達していた時代ですが、16550は130万円台とう水準になっていたため、その差は2.6倍に広がっていたのです。
しかし、そんな16550黒文字盤は、2019年10月の今、なんと値下がり傾向となっているのです。
現在、16550は約92万円という水準なのですが、それは2018年8月と比較して約39万円の下落であるのです。
2019年7月以降、目立った値下がりとなっているロレックスが多い印象ですが、これまで主にそういった動きとなっていたのは、現行世代。
それに対して、この16550は80年代ヴィンテージかつ、以前から4桁と同じ枠で捉えられている印象もあるため、マニアックな部類に該当します。
このようなマニアックな要素をもつモデルが数十万円単位の下落となったということは、今年7月頃からの値下がりトレンドでは、これまであまり見られなかったことだと思います。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年8月 の安値(楽天) |
2019年10月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
エクスプローラー2 黒文字盤 16550 |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥1,326,000 | ¥928,000 | -398,000 | 69.98% |
この16550の90万円台という今の水準ですが、これは2018年3月より高く、2018年8月より安いという水準です。
2017年以降、16550は目立った上昇を何度か繰り返していましたが、特に2018年3月から8月にかけての上昇が派手でした。
その様子は、他のモデルの2019年上半期と似ているともいえるわけですが、値下がり傾向でも過去2番目に高いぐらいの水準という点も、2019年に値上がりしたモデルと似ていると感じます。