2014年に登場したシードゥエラーディプシーのDブルー文字盤は、そのグラデーション文字盤という特徴から、デビュー時から人気モデルとして、SSスポーツモデルの中で、最も高い価格帯に位置する印象がありました。
グラデーション文字盤は、以前からロレックスに存在するものの、デイトジャストやデイデイトへ向けの要素であったため、スポーツ系への採用はこのDブルーが初。
デイトジャストやデイデイトでも、グラデーション文字盤は、通常文字盤と比較して高いという傾向がありましたが、それらとは比べ物にならないぐらい、このDブルー文字盤の付加価値は高い傾向となっています。
例えば、2015年の段階では、黒文字盤は100万円以下という価格帯に位置してたのに対し、Dブルー文字盤は150万円という水準。
当時のデイトナは、116520が110万円前後という価格帯だったため、Dブルーだとデイトナよりはるかに高いのに対し、黒文字盤だとデイトナより安い序列となっていたのです。
そんなDブルー文字盤ですが、2016年には目立った値下がり傾向となっていました。
2016年夏過ぎといえば、まさに今と同じように多くの腕時計の値下がりが目立っていた時代ですが、その頃Dブルー文字盤は約125万円という水準。2015年7月と比較して24万円ほど下落していたのです。
2017年に入ると、他の腕時計同様、Dブルー文字盤は回復傾向となったのですが、その後はそれほど目立った値動きとはなりませんでした。
2017年といえば、デイトナを筆頭に多くのロレックスが高くなっていた時期ですが、そういった時代において、このDブルー文字盤はあまり大きな動きとなっていなかったのです。
しかし、2018年になるとこの116660Dブルー文字盤の動きが変化。3月のバーゼルで、116660が生産終了となったことが、その動きの要因だと考えられますが、5月時点で約167万円という水準にまで上昇していたのです。
ただ、2018年8月になると、この116660Dブルー文字盤は、またもや値下がり傾向へと変化。そのような傾向は、2019年に入ってからも続いていました。
2019年上半期といえば、この世代のスポーツモデルの多くが目立って上昇していた時期ですが、116660Dブルーはそれらとは逆に値下がり傾向だったわけなのです。
そして、それから7ヶ月経過した今、116660のDブルー文字盤は、未だ値下がり傾向となっているのですが、その値下がり幅は他の値下がりモデルと比較してかなり小さいといえます。
実際、2019年3月と比較しても、その値下がり額は1万円程度に留まっている状況であるため、同じ値下がりでも、他のモデルより弱い下落となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年3月 の安値(楽天) |
2019年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
シードゥエラー ディープシー Dブルー文字盤 116660 |
中古 | 0年 7ヶ月 |
¥1,462,000 | ¥1,450,240 | -11,760 | 99.20% |
6桁世代、人気、スポーツ系というロレックスは、2019年7月以降に数十万円単位の下落となっているモデルが珍しくないため、それ以前から値下がり傾向のDブルー文字盤が、そういった動きとなっても不思議ではないと感じます。
けれども、このDブルー文字盤は、意外と大幅な値下がりとはなっていないわけなのです。
ちなみに2017年4月の段階で、この116660Dブルーは約136万円という水準だったのですが、現在はそれと比べて9万円ほどの上昇となります。
2017年4月と比較しても9万円の差であるため、この116660は大幅な下落となっていないのかもしれません。
現在大幅に値下がりしているモデルでも、2017年4月と比べると数十万円単位で高いというモデルが少なくないため、116660の現在相場は過去との比較で見ると既に安い水準だといえるかと思います。
ただし、この時計の場合、2014年にデビューしたため、それ以降の相場しかサンプルがありません。未だ「新しい」という要素で評価される傾向があると思われるため、今後どういった立ち位置と捉えられるかが、この腕時計の評価のポイントとなるでしょう。