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現在相場考察

黒サブのダイヤ文字盤という意外性、サブマリーナ116613GLN

2019年10月18日更新
ロレックスのサブマリーナー116613GLNについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2014年12月の安値(ヤフオク)と2019年10月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この4年10ヶ月での変動は40万9960円の値上がりだった。

サブマリーナ 116613GLNについての考察(2019年10月)

かつてサブマリーナには、最も上級なモデルとして「ダイヤ文字盤」が用意されていましたが、2014年頃に廃盤となってしまいました。

5桁世代では、ダイヤ文字盤仕様となると「シャンパン文字盤」や「グレー文字盤」といった専用色が用意され、ドットの部分はダイヤ、バーの部分はサファイヤという仕様。それに対して、6桁世代では、文字盤は「青」と「黒」が用意されるというように、通常文字盤と同じカラーバリエーションへと変化し、バー部分のサファイヤも廃止されたのです。

そういったことから、5桁世代のダイヤ文字盤のほうが特別感が強く人気が高いのかと思いきや、実は高いのは6桁世代のほう。

その理由こそ、生産年の短さゆえのレアモデルといったイメージだと推測できますが、2017年頃から“サブマリーナの中で相対的に高い”というだけでなく、目立って値動きする傾向があります。

ちなみに、この6桁ダイヤ文字盤は、文字盤色こそ通常モデルと同じですが、実はダイヤ以外にも、特別な仕様が存在します。それこそが、デイト表示に「枠」がついているという点なのですが、この仕様は、基本的にシェル文字盤などに装備される傾向があります。

シェル文字盤といった天然素材文字盤は、ダイヤ文字盤よりさらに高い傾向があるため、「デイトの枠」は最高級仕様といえるでしょう。この「枠」は5桁世代では、無かった仕様です。

そういった意味では、この6桁世代のダイヤ文字盤は、従来より実は高級なポジションになったといえるかもしれません。

そんな6桁サブマリーナのダイヤ文字盤仕様ですが、特に注目度が高いのは青文字盤という印象があり、黒文字盤はあまり目立たない印象もありました。

ただ、黒文字盤が不人気というわけではなく、時期によっては中古売出し本数が0というぐらいあったぐらい数が少ない傾向もあり、どちらかというと数の少なさゆえに目立たなかったというほうが正しいように感じます。

さて、そんな黒文字盤のダイヤ文字盤、116613GLNは、この1年ぐらいの間では、比較的数が出るようになっているわけですが、その水準はどういった様子かというと青文字盤より22万円程度安い相場となっている様子です。

ただ、過去と比べると当然値上がり状態となっているわけで、全体的に腕時計が中々高い水準だった2014年12月と比べても、40万円以上の上昇となっています。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2014年12月
の安値(ヤフオク)
2019年10月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
サブマリーナ
116613GLN
中古 4年
10ヶ月
¥1,239,840 ¥1,649,800 409,960 133.07%

黒文字盤サブマリーナのコンビモデルの「黒と金」という配色は、隠れファンが多いように感じますが、筆者もそう思っている一人です。

そして、その黒文字盤コンビのサブマリーナには、ダイヤ文字盤という仕様がないイメージがあるわけですが、6桁世代にはそれが存在するというのがツボであります。

5桁世代の場合、ダイヤ文字盤はシャンパンやグレー文字盤でしたが、そのベゼルカラーは「青」だったため、6桁世代の青ベゼルは、5桁時代の後継として違和感なく見えると感じます。

それに対して、黒ベゼルのダイヤ文字盤は、5桁世代まで存在していなかったため、意外性が強いわけですが、その生産期間も5年程度と短いため、実は青文字盤よりレアな印象が強い1本という側面も持ち合わせているようにも思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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