黒文字盤が、意外とカラトラバにラインナップされない傾向があるため、実は「黒文字盤」という要素はカラトラバにとってレアアイテムという側面があります。
Ref96の時代から、黒文字盤カラトラバは存在しますが、白文字盤と比べると圧倒的に数が少ない傾向。近代的なモデルでも、黒文字盤は少数派です。
カラトラバというと、パテックフィリップで「最もオーソドックス」という印象があるため、レアモデルはあまりないと思うところ。もちろん、「トロピカル」といった有名レアモデルも存在しますが、全体的にそういった印象がある要素は目立ってないと感じます。
そういった意味では、「黒文字盤」という要素は、数少ないレア要素だといえます。エナメル文字盤などと並んで、「トロピカルほどでないけどレア」といえるのではないでしょうか。
さて、そんな黒文字盤のカラトラバの中で安い価格帯にいるのが、この5000Jなのですが、現在の水準でも140万円台といったところです。
カラトラバは、手巻きより自動巻のほうが高い傾向がありますが、自動巻カラトラバという観点でも、これは特に高いと感じない価格帯といえます。
また、この5000Jは、現行だった時代、そこそこ注目されていた様子もあり、筆者の知人でも「これが欲しい」といっていた人を見かけた経験もあります。
そういったことから、10年前の段階でもこの5000Jの相場に注目していたのですが、2010年12月の段階では約82万円という水準でした。
今と比べると明らかに「安い」と思うところですが、実は2010年頃の「80万円台」という価格帯は、アクアノート5066/1Aと同じだったわけです。
現在、5066/1Aは200万円以上という価格帯に位置しているため、それと比べるとこの5000Jはあまり値上がりしていないということになります。
ただ、5000Jは値動きしないということはなく、実はこの数年、しっかりと値上がりする傾向。
そして、今でもそういった傾向に変化はなく、2018年1月との比較で、約7万円ほどの上昇となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年1月 の安値(楽天) |
2019年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
カラトラバ 5000J |
中古 | 1年 9ヶ月 |
¥1,380,000 | ¥1,452,000 | 72,000 | 105.22% |
Ref5000には、この5000J以外にも、ホワイトゴールドの5000Gとローズゴールドの5000Rがあります。
5000Jや5000Rは、アプライドインデックスが特徴的ですが、5000Gだけは、アプライドではありません。
デビュー時期も5000Gのほうが古く、5000JやRは5000Gと入れ替わる形で後に登場した模様です。
この5000の中で、最も中古での売出しを見かけるのはこの5000Jで、最もレア感が強いのが5000Rといったころでしょう。
なお、5000Jと5000Gは黒文字盤を採用していますが、5000Rはピンク文字盤となっています。