パネライのブレスレットモデルは、1999年に登場したPAM00050(51番と同時デビュー)が初といえますが、その50番こそ、初期のパネライにおいて、最も人気というキャラクターだった存在です。
新品実勢価格が定価よりも高かった時期があったのはもちろん、メーカー自身も広告で50番を積極的に推すなど、力を入れていた模様です。
当時は、「定価より高い」という現象がユーザーにとって真新しいものであり、そういったものは、デイトナとエクスプローラーぐらいという印象がありました。
そのような時代において、PAM00050はプレミア価格となっていたわけですから、かなり存在感があったことになります。
ちなみに、市場での人気度とメーカーが推しているモデルは、今では一致するということが珍しくありませんが、2000年代前半といった時代には、メーカー側が推しているモデルと、市場での人気モデルはあまり一致していなかったように思います。
50番は、パネライが注目された初期の時代に、大人気モデルというポジションだったものの、その後、パネライの大人気モデルは、当時の廉価モデル(44mm手巻き)にシフト。ブレスレットモデルが44mmにも展開されるなどのニュースがありましたが、以後、ブレスレットモデルの存在感は年々低くなっていった印象です。
そして、2009年にはブレスレットモデルを一新し、その形状が変化したのです。
その際、50番の後継といったキャラクターで登場したのが、このPAM00298なのですが、50番を新型ブレスレットにしたような印象があります。
ブレスレットの形状は、50番のほうが凝っているため、時計ファンからの評価も高いのではと感じるところですが、これまで中古市場では、298番のほうが明らかに高い傾向がありました。
しかし、PAM00298は2016年以降、値下がりが続いている様子であるのです。
そういった値動きは、2019年の今でも変わることがないようで、2年前と比較して6万円ほどの下落となっています。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年10月 の安値(楽天) |
2019年10月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00298 |
中古 | 2年 0ヶ月 |
¥558,000 | ¥497,700 | -60,300 | 89.19% |
2016年8月において、このPAM00298は約59万円という水準だったのが、2017年10月には約55万円に下落。そして、2019年10月現在では、約49万円となっているわけです。
これまでこのPAM00298は、50番や51番など1999年世代と比べると、明らかに高いという価格帯に位置していましたが、今ではそれほど高いとは感じません。
おな、アベノミクス以前の時期である2012年10月は、約38万円という水準だったため、その時期と比べると、今の水準でも値上がり状態となります。