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現在相場考察

値下がりが続いている様子、ルミノールマリーナPAM00298

2019年10月25日更新
オフィチーネパネライのPAM00298について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年10月の安値(楽天)と2019年10月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この2年0ヶ月での変動は¥-60,300だった。

ルミノールマリーナ PAM00298についての考察(2019年10月)

パネライのブレスレットモデルは、1999年に登場したPAM00050(51番と同時デビュー)が初といえますが、その50番こそ、初期のパネライにおいて、最も人気というキャラクターだった存在です。

新品実勢価格が定価よりも高かった時期があったのはもちろん、メーカー自身も広告で50番を積極的に推すなど、力を入れていた模様です。

当時は、「定価より高い」という現象がユーザーにとって真新しいものであり、そういったものは、デイトナエクスプローラーぐらいという印象がありました。

そのような時代において、PAM00050プレミア価格となっていたわけですから、かなり存在感があったことになります。

ちなみに、市場での人気度とメーカーが推しているモデルは、今では一致するということが珍しくありませんが、2000年代前半といった時代には、メーカー側が推しているモデルと、市場での人気モデルはあまり一致していなかったように思います。

50番は、パネライが注目された初期の時代に、大人気モデルというポジションだったものの、その後、パネライの大人気モデルは、当時の廉価モデル(44mm手巻き)にシフト。ブレスレットモデルが44mmにも展開されるなどのニュースがありましたが、以後、ブレスレットモデルの存在感は年々低くなっていった印象です。

そして、2009年にはブレスレットモデルを一新し、その形状が変化したのです。

その際、50番の後継といったキャラクターで登場したのが、このPAM00298なのですが、50番を新型ブレスレットにしたような印象があります。

ブレスレットの形状は、50番のほうが凝っているため、時計ファンからの評価も高いのではと感じるところですが、これまで中古市場では、298番のほうが明らかに高い傾向がありました。

しかし、PAM00298は2016年以降、値下がりが続いている様子であるのです。

そういった値動きは、2019年の今でも変わることがないようで、2年前と比較して6万円ほどの下落となっています。

本記事で参考とした中古腕時計

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パネライ PANERAI ルミノール マリーナ 40mm PAM00298 中古 時計 メンズ

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年10月
の安値(楽天)
2019年10月
の安値(ヤフーショッピング)
変動額 残価率
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ
PAM00298
中古 2年
0ヶ月
¥558,000 ¥497,700 -60,300 89.19%

2016年8月において、このPAM00298約59万円という水準だったのが、2017年10月には約55万円に下落。そして、2019年10月現在では、約49万円となっているわけです。

これまでこのPAM00298は、50番や51番など1999年世代と比べると、明らかに高いという価格帯に位置していましたが、今ではそれほど高いとは感じません。

おな、アベノミクス以前の時期である2012年10月は、約38万円という水準だったため、その時期と比べると、今の水準でも値上がり状態となります。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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