2000年前後の腕時計ブームの時代から「チュードル」というブランドは、コアな腕時計ファンから認知されていましたが、当時のラインナップと今とでは、その内容が大きく変わっている傾向があります。
2000年前後の時代、チュードルで人気が高かった現行モデルといえば、「クロノタイム」ですが、今では生産終了となっています。
その後登場したのがこのヘリテージクロノグラフなのですが、これは1970年代に存在した、「モンテカルロ」の復刻版といえる見た目となっています。
ですから、チュードルのクロノグラフは、一旦変化した後、再度もとのデザインに戻ったといえるわけなのですが、これはタグホイヤーと似ていると感じます。
2000年頃のタグホイヤーの中心的モデルは、「ブレスレット+防水」という内容だったのですが、2000年代半ばには、それまでマニアックなカテゴリだった復刻版のカレラやモナコが中心的ラインナップに変化。つまり、一旦方向性が変わった後、もとに戻っているわけです。
そういった「復刻」要素は、現在のチューダーにおいて、このヘリテージクロノグラフ以外にも多々存在し、ブラックベイなどの「イカ針」がそれに相当するといえます。
さて、そんなヘリテージクロノグラフには、黒ベゼルと青ベゼルがあるのですが、より70年代の雰囲気を感じられるのが「青」という印象があります。
中古市場では、「黒」より「青」のほうが高い傾向があり、かつて20万円台で黒ベゼルが買えた際でも、青ベゼルとなると30万円台という水準でした。
そして、なぜか「青」のほうが数が少なく、時期によっては売出し数が0本となることもあるぐらい。
そして、青ベゼルは、この1年の間でも値上がり傾向となっており、2019年の今では30万円台後半という水準となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年8月 の安値(楽天) |
2019年10月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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チュードル
ヘリテージ クロノグラフ 70330B |
中古 | 1年 2ヶ月 |
¥348,840 | ¥378,000 | 29,160 | 108.36% |
ヘリテージクロノグラフは、現在チューダーのラインナップにも存在しているため、今でも現行モデルでありますが、既存ラインナップの中では、かなり古いモデルという印象があります。
ヘリテージクロノグラフ時代は2010年代の登場であるため、腕時計の基準としては比較的新しい印象です。
しかし、このモデル登場後に、チューダーのラインナップが大きく変化したため、ちょうど変革期にあたる時期に登場したヘリテージクロノグラフは、現行モデルと雰囲気がやや異なるように感じるわけです。