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現在相場考察

デビュー時の価格帯に近い状態、シーマスター212.30.41.20.03.001

2019年11月6日更新
オメガのシーマスター212.30.41.20.03.001について斉藤由貴生が執筆。本記事では2017年11月の安値(楽天)と2019年11月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この2年0ヶ月での変動は¥38,000だった。

シーマスター 212.30.41.20.03.001についての考察(2019年11月)

スピードマスターともにオメガの「プロフェッショナル」を担うシーマスター。前者がロレックスデイトナと比較されるならば、こちらはサブマリーナと比べられる傾向があるといえます。

スピードマスターはクロノグラフ、シーマスターダイバーズウォッチであるため、そのような比較は90年代の段階から雑誌などで見受けられました。

当時から、オメガロレックスでは、その価格帯が随分異なりますが、ムーンウォッチとデイトナは、なんとなく「ライバル」という印象があり、デイトナを所有している人でもコレクションの1つとして持っている確率がそこそこ高いとも感じます。

しかし、シーマスターのほうはどうかというと、サブマリーナほどの存在感がないようにも見え、特に最近はそういった傾向が強いと思います。

それには、はっきりとした理由があるわけで、一言でいえば「モデルチェンジの頻度」に尽きるわけです。

同じ「プロフェッショナル」でも、スピードマスターは90年代後半にデビューした3570.50から、見た目が全く変わっていない一方で、シーマスターのほうはその間何度も見た目が変わっているのです。

現行モデルは、波模様の文字盤ですが、その1つ前のモデルには波模様がありませんでした。

また、そのモデルからセラミックベゼルが採用され、“今どき”な見た目となっています。

2000年前後といった時代では、ムーンウォッチ並に注目度が高かったシーマスタープロフェッショナルですが、モデルチェンジを繰り返していくうちに、認知されにくくなってしまったのではないでしょうか

そういったこともあって、最近のシーマスタープロフェッショナルは、以前と比べるとマニアックな選択という印象もあり、中古流通もそこまで多くありません。

また、数年前までは、現行モデルの場合、中古相場と新品実勢価格の価格差があまりないという傾向もあり、値動きもあまり目立たない様子がありました。

ただ、シーマスターは2018年に新型にモデルチェンジされたため、1つ前のモデルは今や生産終了となっています。

そのようなことから、212.30.41.20.03.001は、2年前と比較してやや値上がりしている傾向があるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2017年11月
の安値(楽天)
2019年11月
の安値(ヤフーショッピング)
変動額 残価率
オメガ
シーマスター
212.30.41.20.03.001
中古 2年
0ヶ月
¥248,000 ¥286,000 38,000 115.32%

212.30.41.20.03.001は、2017年11月の段階で25万円程度といった水準でしたが、今では20万円台後半という様子です。

このモデルは、シーマスタープロフェッショナルとしては初のセラミックベゼル搭載モデルで、前モデルより「高級になった」という印象があります。

それは価格帯的も感じられ、数年前の段階では中古も新品も30万円前後という印象だったわけです。

ただ、デビューから時間が経過した2017年には中古相場が下落し、当時は25万円前後という水準となっていたのです。

そして、それから2年後の今では、約28万円という水準に上昇しているわけですが、デビュー時の価格帯に近い状態に上昇したといえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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