「青赤」という色は、GMTマスターシリーズのアイコンともいえる存在ですが、2007年に5桁⇒6桁とモデルチェンジした際、廃止されてしまいました。
ただ、その際「青赤はすぐに復活するのでは」という印象もあり、また、復活登場するのはSSモデルであると誰もが思ったことでしょう。
しかし、この青赤が復活した際、登場したのはなんとWGモデル。
2014年に登場したこの116719BLROは、まさにロレックスファンが待ちに待った“6桁世代の青赤”であるのですが、そのWGという内容と実勢価格の高さは、度肝を抜かれたことだと思います。
2007年の廃止以降、「青赤」という要素は“価格帯が高い”という印象がありましたが、それでも「他のベゼルカラーに対して」であり、SSとWGほどの価格差は無かったわけです。
116719BLROが登場した2014年から、ジュビリーが復活した2018年までの4年間、「青赤」という配色はWG専用色となっていたため、高級要素となっていたわけです。
さて、高級要素といえば、プラチナ専用色の「アイスブルー」という存在があり、大変人気が高い傾向があるといます。
アイスブルー文字盤のデイトナ116506は、高価格帯であるにも関わらず相場変化が目立っており、かなりな上昇となった時期もあります。
そういった意味では、この116719BLROは、
という要素を持っているため、126710BLROが登場する2018年まで、かなりな評価となっていても不思議ではありませんでした。また反対に、126710BLRO登場以降、「青赤」はWG専用というわけではなくなったため、相場が下落しても不思議でないといえます。
しかし、この116719BLROというモデル、上記とは全く逆の動きをしているのです。
2015年5月の新品実勢価格は約349万円という水準でしたが、2017年1月では約303万円に下落。中古に関しては、2016年5月に260万円という状態でした。
それが2018年6月、中古が約339万円となり、2017年1月の新品実勢価格より高くなったのです。
その後、相場は上昇傾向が続き、2019年7月には約356万円、2019年10月には約381万円となりました。
そして、2019年11月の今、なんとこの116719BLROは407万円という水準に達し、ついに400万円台という価格帯となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年10月 の安値(ヤフーショッピング) |
2019年11月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
GMTマスター2 黒文字盤 116719BLRO |
中古 | 0年 1ヶ月 |
¥3,811,000 | ¥4,070,000 | 259,000 | 106.80% |
この116719BLROは、
という内容から、要素的には「かなり高そう」だと感じた反面、相場的にはこれまであまり目立った評価とはなっていなかったといえます。
しかし、2018年以降徐々に上昇傾向となり、今ではついに400万円台。やっと、「青赤のWG」というイメージ通りな水準になってきたと感じます。
なぜ、今のタイミングで上昇したかというと、その理由はおそらくモデルチェンジであると考えられます。
116719BLROは2014年のデビュー時は黒文字盤でしたが、2018年に青文字盤に変更。そして、2019年にモデルチェンジされたため、116719BLROの青文字盤は結果的に1年しかラインナップされておらず、かなりな評価となったわけです。おそらく、黒文字盤もそれに影響されて高くなったのだと思います。
今後、WGの青赤は青文字盤が標準色となるため、再度黒文字盤が出ない限り、黒文字盤のWGはレアとなることもあるでしょう。