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現在相場考察

再び200万円以下、ランゲ1 101.021

2019年11月19日更新
ランゲ&ゾーネのランゲ1101.021について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年8月の安値(楽天)と2019年11月の安値(コミット銀座)を比較し現在相場を考察。この1年3ヶ月での変動は¥-256,600だった。

ランゲ1 101.021についての考察(2019年11月)

ランゲ&ゾーネランゲ1といえば、パテックフィリップのライバルという印象で、かつては年次カレンダーなどと同じ価格帯に位置していました。

しかし、2017年頃から値下がり傾向となり、今ではパテックフィリップのライバルという印象はあまりないように感じます。

例えば、インスタグラムを見ていると、パテックフィリップオーデマピゲロレックスの人気モデルを並べているコレクターを見かけますが、そういったコレクションの中にランゲ1の姿は確認できません。

ランゲ1は、2015年頃まできちんと評価されており、リーマンショック後と比べて100万円以上の値上がり状態も珍しくありませんでした。

それが2017年からなぜだか値下がり傾向となり、ランゲ1に限らずダドグラフなども下落していったのです。

2017年といえば、ロレックスやパテックフィリッップが目立って高くなった時期ですから、そういった最中、値下がりするというのは、不思議な値動きだと感じます。

その時代、素材を問わずランゲ1は値下がりしていた傾向がありますが、特にYGに関しては200万円を割ったのです。

ただ、2018年になると約218万円に回復し、200万円以上という水準に戻りました。とはいえ、2015年8月には260万円という水準だったことを考慮すると、その時期でもまだ回復途中という印象だったといえます。

ちなみに、アクアノート5167/1Aも、2018年までは、2014年水準を上回ることがなかったため、アベノミクス以降において2015年頃が最も高かったという文脈はランゲ1だけではありません。

しかし、アクアノートについては、2018年以降目立って上昇。5167/1Aに関しては、今では2014年水準を100万円以上上回っている水準となっているのです。

では、ランゲ1はどうかというと、未だそういった値動きはありません。それどころか、再び200万円以下という水準になっており、2018年8月と比べて25万円程度も値下がりしているのです。

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年8月
の安値(楽天)
2019年11月
の安値(コミット銀座)
変動額 残価率
ランゲ&ゾーネ
ランゲ1
101.021
中古 1年
3ヶ月
¥2,181,600 ¥1,925,000 -256,600 88.24%

2015年8月にこの101.021260万円という水準だったわけですが、その時期の印象としては、「さすがランゲ1という感想でした。

実際、パテックフィリップのライバルという印象が色濃かったため、アベノミクスによって値上がり傾向だった2015年、250万円以上という水準は当時のランゲ1に対する印象からすると、不自然ではありませんでした。

また、多くの時計が安くなっていた2016年8月でも、この101.021約237万円という水準。やはり、2018年8月や2019年11月現在より高いのです。

2019年といえば、夏過ぎに値下がり傾向となったものの、2018年より高い水準のモデルが目立ちます。

そういった時期において、2016年8月より安い水準であるランゲ1は、かつての存在感からすると、なかなかお得感のある選択肢の1つだと感じます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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