ここ数年、パネライは比較的初期世代のレアモデルが値上がり傾向となっている印象がありますが、まさにこのPAM00069もそういったものに該当するといえます。
この69番という存在は、1999年にデビューした50番などの青文字盤モデルといえるのですが、このモデルだけオールサテン。また、デビューしたのも2000年です。
当時のパネライは、青文字盤=サテンという傾向があったため、青文字盤でサテンだったのはこの69番だけではありません。
しかし、ブレスレットの青文字盤があまりないということや、50番が比較的有名なモデルであるため、69番は「オールサテンの青文字盤」という点がレアとして目立つわけです。
また、現行当時人気が無かったため、生産年も2000年と2001年のみ。2002年からは、50番同様「ポリッシュとサテン」となり、型番も120番となりました。
そんなPAM00069は、2000年代後半の時点では既に「レア」という印象があり、2009年9月時点で約47万円と、かなり評価されている傾向がありました。
その時代、GMTマスター2の16710、またそのコンビVerである16713でも30万円台という水準に留まっていたため、いかにPAM00069が高かったかということがわかります。
リーマンショック後という時代でも40万円台後半という水準を保っていた69番ですが、他の多くの時計が高くなったアベノミクス時には、あまり影響を受けることがなく、2013年以降は、むしろ値下がり傾向が目立っていると感じます。
実際、2016年7月時点で約44万円、2017年5月時点で約41万円というように、値下がりしている様子がありました。
そんな69番が目立って評価されたのは、2017年12月になってからのことで、その際約55万円という水準にまで上昇したのです。
この50万円台中盤という水準は、筆者が確認できる限り69番として過去最高水準ですから、「凄い!」と思った記憶があります。
そして、その後も69番の値動きは続き、2018年10月にはなんと約59万円という水準にまで上昇したのです。
けれども、そんな69番、2019年11月の今では値下がり傾向となっているのです。
現在の水準は、約54万円ですが、これは2017年12月とほぼ同様といえるかと思います。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年10月 の安値(楽天) |
2019年11月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
オフィチーネパネライ
ルミノールマリーナ PAM00069 |
中古 | 1年 1ヶ月 |
¥599,400 | ¥547,800 | -51,600 | 91.39% |
近頃パネライにおいて感じるのは、値動きにこれといった法則性を感じることができないという点だと思います。
例えば、ロレックスの場合、『リーマンショック後は安くアベノミクス以降は値上がり』という傾向がありますが、この69番はリーマンショック後の時代でも結構高かったわけです。
この69番同様、ルミノールクロノの52番、72番なども、2009年頃より2016年のほうが安いという傾向があります。
そして、それらも2016年⇒2018年頃では高くなりましたが、2019年夏過ぎではやや安くなっている印象です。
こういったことから、パネライの場合、
という点を覚えておいたほうがよいといえるでしょう。