ロレックスは2007年頃、なかなかな値上がり傾向となっていたわけなのですが、リーマンショックをきっかけに多くのモデルが大幅な値下がりとなりました。
その結果、2008年10月頃から、多くのモデルが2000年頃の水準をも下回るほどの中古相場となり、「かなり安い」という印象となったのです。
そして、その頃、ロレックスにはもう1つの大きな出来事が起こっていたといえるのですが、それは何かというと「価格序列の逆転」という出来事です。
それまで、ロレックスの人気モデルといえばエクスプローラーという印象があり、実勢価格もデイトナを除くとエクスプローラー系が最も高く、GMTマスター系が最も安いという傾向がありました。
その際、中間価格だったのがサブマリーナデイトの16610なのですが、オーソドックスなモデルとして、買いやすい1本という印象があったといえます。
しかし、2007年になるとその価格序列は逆転し、デイトナを除くと最も高いのがサブマリーナデイトの16610LV、次に高いのがGMTマスター2の16710、その次が16610となったのです。
その時期、エクスプローラーは最も安いという序列になり、1番安いのが114270、次に安いのがサブマリーナノンデイト、その次が16570という様子となっていました。
そして、アベノミクス以降、ロレックスは全体的に高くなったわけですが、エクスプローラー系は他のモデルと比べると上昇額が弱く、2015年頃においては、サブマリーナノンデイトよりもエクスプローラー2のほうが安い傾向となったのです。
その際、エクスプローラーは、1も2も30万円台後半という水準。ロレックスのスポーツ系として、どちらも最も安く買えるという印象がありました。
しかし2017年になると、エクスプローラー2の白文字盤が40万円台という水準になり、長らく続いた30万円台を脱することとなりました。
その後、黒文字盤も40万円台となり、エクスプローラー1についても40万円台という水準に到達。
2018年になると16570は50万円台という水準になり、その頃から「1」との価格差が目立つようになります。
ちなみに16570は2017年以降、黒文字盤より白文字盤のほうが高いという傾向が続いており、それは今でも同様です。
白文字盤は2019年6月に60万円台という水準に達し、2017年までの30万円台後半から比べると、随分変化したといえる様子となっています。
そして、2019年11月の今、黒文字盤も60万円以上という水準に達している様子があるのですが、記事では2018年1月以降、この黒文字盤を取り上げてこなかったため、1年10ヶ月ぶりに相場を見ていることになるのですが、その間で黒文字盤の16570はなかなかの上昇となっているわけなのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年1月 の安値(楽天) |
2019年11月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
エクスプローラー2 黒文字盤 16570 |
中古 | 1年 10ヶ月 |
¥499,500 | ¥620,884 | 121,384 | 124.30% |
2018年1月において、この16570黒文字盤は、「もう少しで50万円台」という状況でしたが、今では約62万円というボトム価格。50万円を超えたどころか、60万円以上という水準に達しているのです。
2013年頃から2017年前半にかけて、この16570は長らく30万円台という時代が続いていました。
そのため、比較的安価で購入可能なスポーツモデルという印象があったわけなのですが、2019年の今では随分異なる価格帯となっています。
なお、2016年にデビューしたエアキングの116900は、現在約63万円というボトム価格。
少し前まで、116900と16570は、随分異なる価格帯という印象がありましたが、今となっては両者はほぼ同じ水準となっており、まさに比較対象といえる状況であるのです。