2019年10月から、消費税は8%から10%となりました。
総額表示をしている商品の場合、本来なら10月から「高くなった」と感じるところですが、中古腕時計の場合、必ずしもそれが当てはまるわけではありません。
むしろ、消費増税後のほうが“安い”というモノも多々あるほどなのですが、なぜそういった現象が起きているかというと、2019年夏頃を境目に、多くの腕時計が値下がり傾向となったからです。
まさに、この116713LNも、そういったものに該当する1つといえるのですが、8月時点で約143万円だったのが、12月の今ではなんと約129万円という水準。
消費増税前の8月と比較して、実に13万円程度も安く買える状態となっているのです。
116713LNといえば、今年2019年のバーゼルで生産終了となったGMTマスター2ですが、このYGxSSコンビという伝統的な配色には後継モデルが出ておらず、今現在では、廃止された状態となっています。
これまで
という内容は、まさにオーソドックスな存在感であり、特別珍しいとはいえないといえましたが、廃止された状態となってしまっては、徐々に「レア」という印象となっても不思議ではありません。
116713LNは、「オーソドックス」という印象があったためか、これまでそれほど目立った値動きをする印象がなかったといえます。それは、SSの116710LNも同様ですが、どちらも生産終了となった3月以降、それまで以上の値動きとなった様子があります。
ですから、8月頃の水準は、116713LNの中古としては過去最高値を更新したと感じたわけですが、今となっては値下がりしているため、この116713LNのピークは8月だったということになるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年8月 の安値(楽天) |
2019年12月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
GMTマスター2 116713LN |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥1,434,240 | ¥1,298,000 | -136,240 | 90.50% |
116713LNは、116710LN同様、これまで「オーソドックス」という印象がある存在でしたが、今となってはその「オーソドックス」の印象は変わりつつあるように感じます。
オーソドックスというのは、レア感が無いため、近年人気状態とはなりづらかったといえますが、本来、最も需要がある可能性があるわけです。
そして、それが生産終了となってしまった場合、まさにレアという存在に変換されるため、本来持っている人気要素が、その強さを発揮する状態になるのだと思います。
まさに、それが8月頃だったといえるわけですが、そんな116713LNは、他の時計と同様、今となっては値下がり状態となっています。
しかし、本来持っているポテンシャルは高いような気もするため、現在水準は、将来的に「買っておけばよかった」となるのかどうかが興味深いと感じるところです。