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現在相場考察

分かりやすく値下がり傾向といえる、デイトナ16520黒文字盤

2019年12月4日更新
ロレックスのデイトナ16520について斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年10月の安値(ヤフーショッピング)と2019年12月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この0年2ヶ月での変動は¥-144,630だった。

デイトナ 黒文字盤 16520についての考察(2019年12月)

ちょうど3年前の今頃、腕時計は全体的に安い印象となっていましたが、このデイトナ16520には異変が起こっていました。

それは、急に高くなったという異変だったのですが、それまで120万円前後という印象だった16520黒文字盤は、2017年1月時点で約151万円という水準になっていたのです。

そして、そういった値動きはその後も止まることがなく、2017年夏頃には200万円台にまで到達。その後、数ヶ月停滞気味となったものの、再度値上がり傾向となり、2019年5月には275万円という水準に達しています。

2017年といえば、多くの腕時計が高くなった年という印象がありますが、その先陣を切った存在がまさにこの16520黒文字盤であるといえるのです。

さて、2019年といえば、2016年と同じく、夏頃から値下がりという値動きが目立っていますが、この16520黒文字盤に関しては、「値下がり状態」とはっきりいえる状態ではありませんでした。

なぜかというと、“ボトム価格だと値下がり”“それ以外の個体だと値上がり傾向”といった現象があったからなのですが、そういった傾向は10月にも見られ、記事でも取り上げています。

しかし今、そんな16520黒文字盤の値動きに異変が起こっている状況であるのです。

ではどういった様子なのかというと、それは「値下がり傾向」とはっきりいえる状態であるのですが、なぜかというと、ボトム価格に近い個体が複数あるからです。

現在、16520黒文字盤(ABランク以上)のボトム価格は242万円なのですが、それ以外にも240万円台の個体が存在、またその上の価格帯でも、250万円台が複数、260万円台が複数というような分布となっているため、分かりやすく値下がり傾向といえる状況です。

本記事で参考とした中古腕時計

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ロレックス デイトナ 16520 A SS AT 黒文字盤

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年10月
の安値(ヤフーショッピング)
2019年12月
の安値(ヤフーショッピング)
変動額 残価率
ロレックス
デイトナ
黒文字盤
16520
中古 0年
2ヶ月
¥2,564,630 ¥2,420,000 -144,630 94.36%

10月時点のボトム価格は、約256万円という水準でしたが、それを基準としても、現在14万円程度の値下がりという状態です。

また、値上がり傾向だった5月時点の275万円と比べると、現在水準は33万円も安くなっていることになるわけで、なかなかの値下がり状態だといえます。

現在の242万円という水準は、どの時期と同様かというと、『2018年以上である』としかいえないのですが、なぜかというと、2018年12月の約226万円という水準の次に、記事で確認した相場が2019年5月の275万円だからです。

16520は、2017年夏以降、値動きが停滞気味となったことがありましたが、その頃から、ある期間において、値動きの判断が難しいという様子となる時期があります。

2019年5月までの期間も、まさにそれと同様の感覚だったため、現在の242万円という水準は『2018年以上、2019年ピーク時以下』としかいうことができないわけです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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