ヴァシュロンコンスタンタンは、90年代において特徴ある見た目な限定モデルをいくつか登場させましたが、その代表的な存在が、ノスタルジー、カレヒストリーク、サルタレーロだといえます。
ノスタルジーは3針の自動巻、カレヒストリークが手巻き、サルタレーロがレトログラード+ジャンピングアワーという内容となっており、それぞれ1000本未満程度といった限定で販売されました。
ノスタルジーは、1994年の登場であるため、それらの中で最も古い存在だといえます。中古相場的には、最も安く、サルタレーロが200万円以上、カレヒストリークが80万円以上という時代でも、50万円台後半で購入可能な個体があったのです。
ノスタルジーが50万円台後半だったのは、今から3年ほど前のことですが、その際筆者は「安い」と思いました。
理由は、内容や見た目の独特さの割に安いという、いたってシンプルなものですが、やはりその感覚は正しかったようで、やはり2019年の今となっては50万円台で購入可能な状況ではありません。
では、このノスタルジーはいくらになっているかというと、現在70万円台後半という水準なのですが、、おれは2016年9月と比べてちょうど20万円の値上がりという状態であるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2016年9月 の安値(楽天) |
2019年12月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ヴァシュロンコンスタンタン
ノスタルジー 48001/000J |
中古 | 3年 3ヶ月 |
¥598,000 | ¥798,000 | 200,000 | 133.44% |
ノスタルジーは、独特な形状のラグが目立つ一方、文字盤のアプライドインデックスはシンプル。その独特のバランスがまさに1930年代以前の腕時計のようで、とても魅力的だと思います。
それでいて、内容的には近代的になっているため、特別気を使わず使用するといった使い方ができるのが良いでしょう。
2016年と比較して20万円の上昇という状況ながら、現在でも100万円を大きく下回る額で購入可能。内容的にも、ヴァシュロンというブランドのイメージからも、まだまだお得感がる1本という印象だと思います。
なお、文字盤下の「SWISS MADE」部分には不思議なマークがついていますが、それは「シグママーク」という存在です。
シグママークは、かつては4桁ロレックスにも存在していましたが、すぐに消滅。パテックフィリップやヴァシュロンコンスタンタンでは、2000年代前半頃まであったものの、その時代でも少数派という印象となっており、今となってはレトロな要素を形成するアイテムの1つだといえます。
シグママークは、このノスタルジーや、カレヒストリークにもついているのですが、こういった復刻版ともいえるクラシカルな存在との相性がとても良いと感じます。
特にノスタルジーのような独特な雰囲気とは非常にマッチしており、“本物のノスタルジー”感を助長するアイテムの1つとなっているのではないでしょうか。