5桁時代において、スポーツモデル(デイトナを除く)の高級仕様は、ダイヤ、サファイア、ルビーといった宝石をドットやバーインデックスに使用するといったものでした。
それがヨットマスターにおいては宝石インデックスに対して、「シェル文字盤」という高級要素が更にプラスされていたのです。
当時のヨットマスターは、まさにスポーツモデルにおいけるフラッグシップ。ですから、最高級な存在として、上級文字盤はGMTマスター2やサブマリーナ以上の仕様となっていたわけです。
6桁世代の現在、それらモデルの位置づけやラインナップは大きく変化したため、「シェル+ダイヤ」が高級と言われてもピンと来ないという方もいるでしょう。。
しかし、5桁時代の文脈としては「シェル+ダイヤ」という組み合わせは、まさに最高級というイメージで、その豪華な見た目とともになんともツボな存在感を発している思うのです。
そういったことを感じるのは筆者だけではなかったようで、これまでこの16628NGSは、2018年までそれなりに上昇していた様子がありました。
けれども、そんな16628NGSは2019年の今、随分な値下がりとなっている様子があり、1年前の2018年12月と比べて25万円ほど安い状況となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年12月 の安値(楽天) |
2019年12月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
ヨットマスター 16628NGS |
中古 | 1年 0ヶ月 |
¥2,589,840 | ¥2,334,200 | -255,640 | 90.13% |
この16628NGSは、アベノミクス以前である2011年12月において、138万円という水準でしたが、アベノミクス以降に大幅に上昇。2018年2月の時点では約248万円という水準となっています。
そして、同じ2018年の12月には約258万円となったのですが、それから1年後の現在では25万円の下落。2019年といえば、夏過ぎから値下がり傾向が目立っていますが、そういった動きに該当する時計の多くは2018年より高い状況となっています。
しかし、この16628NGSの現在水準は、2018年2月よりも安い状況となっているため、他のロレックスの主な事例を考慮すると目立って安くなった印象です。
ちなみに、このヨットマスターには16628NGRというさらに高値な仕様がありますが、そちらについては値下がりとはなっていない様子。
NGSは、ドットがダイヤ、バーがサファイアという仕様ですが、NGRはすべてルビーとなっています。
以前から、NGSよりNGRのほうが「ずいぶん高い」という印象がありますが、NGSが値下がり傾向となっている今、NGRのほうはそうなっていないというのが興味深いと感じます。