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現在相場考察

78万円ほどの下落、アクアノート5065/1A

2019年12月13日更新
パテックフィリップのアクアノートについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年8月の安値(ヤフーショッピング)と2019年12月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この0年4ヶ月での変動は¥-787,600だった。

アクアノート 5065/1Aについての考察(2019年12月)

1998年に登場したアクアノート5065/1A

97年にアクアノートがデビューした際、ブレスレットもラージもありませんでしたが、デビューした翌年に、そういった人気要素を備えて登場したのが5065/1Aであるわけです。

しかし、この5065/1Aが現行だった2000年代前半までの時代において、「ラージ」という点に対する評価はほぼなく、「むしろミディアムのほうがバランスが良い」という声が多数派ということがあったぐらいだったのです。

実際、当時の相場では、5066/1A5065/1Aの価格差はほぼありません。

しかし、今の時代、ラージとミディアムが同価格というのは珍しく、大きいほうが高いというのが半ば常識だといえるでしょう。

そういった意味では、2000年代前半においてラージとミディアムが同価格だったのは理解できますが、すでに10年ほど前の段階で、ミディアムとラージの価格差が大きいという状況となっていても不思議ではなかったといえます。

けれども、ラージとミディアムとの間に大きな差が生じたのは、実は今年2019年になってからのこと。もちろん、2019年以前でも、ラージのほうが高い価格帯だったものの、その価格差は10万円程度といっても過言ではなく、50万円ほどの価格差があったかといえば、なかったといえる様子だと感じます。

それが2019年になると、このラージの5065/1A300万円台という価格帯に変化一方で、ミディアムの5066/1Aは相変わらず200万円台といった様子だったため、両者の差は100万円以上といった具合に広がったのです。

5065/1Aが最初の「ずいぶん高くなった」と感じたのは、2019年5月のことですが、その際348万円という水準に到達。そして、8月には約446万円となり、400万円台という水準に達しました。

しかし、そんな5065/1Aは今、8月と比べて随分値下がりしている様子となっています。

2018年8月の段階で約446万円だったのが、12月現在では368万円。実に4ヶ月で78万円ほどの下落となっているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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テックフィリップ PATEK PHILIPPE アクアノート 5065/1A 中古 メンズ 腕時計

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年8月
の安値(ヤフーショッピング)
2019年12月
の安値(ヤフーショッピング)
変動額 残価率
パテックフィリップ
アクアノート
5065/1A
中古 0年
4ヶ月
¥4,467,600 ¥3,680,000 -787,600 82.37%

2019年といえば、上半期は派手に値上がり、夏過ぎから値下がりという現象が目立ちますが、まさにこの5065/1Aもそれに該当します。

5065/1Aが、値上がりでも値下がりでも、派手に動いた一方で、5066/1Aのほうはあまり動いていないというのが興味深いですが、5065/1Aの値動きはまさに人気モデルといった印象です。

かつては、同じような評価だった5065/1A5066/1Aですが、その値動きという観点でも、2019年には大きく異るキャラクターとなっているわけです。

そして、現在の5065/1A368万円という水準は、8月より下落したものの5月より高い水準。ですから、他の人気モデルと同様「ピーク時より下落」といえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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