1996年に復刻モデルとして登場したカレラ。
「カレラ」といえば、今ではタグホイヤーの中心的存在ですが、90年代当時は忘れられた存在だったといえます。
以前からお伝えしているように、当時のタグホイヤーのラインナップは“防水+ブレスレット”の腕時計がメイン。90年代前半当時のラインナップに「カレラ」は存在していなかったのです。
そのような時代において、復刻モデルとして登場したこのカレラはまさに異色なタグホイヤー。ただ、時計ファンからは高評価を得たため、当初は限定モデルとしての登場だったのが、後に限定が解除されています。
それに対して今の時代における「カレラ」は、タグホイヤーの中心的存在。それほどレアという印象はありません。
しかし、この1964年版復刻モデル、及びそのオリジナルに関してはその限りではないのです。
今ではそういった認識も広いといえ、中古相場を見ると以前と比べて評価されているということが分かります。
1960年代のオリジナルモデルはかなり高くなっているのはもちろん、90年代の復刻モデルも評価されている状態です。
そういった様子は2017年頃から感じたわけですが、2018年には決定的となったといえます。
実際、2018年9月の段階でこのCS3110は30万円台という水準に到達。2015年頃の段階でも10万円台という評価だったため、「やっと評価された」という感覚がありました。
そして、そういった価格帯になったCS3110などには、もう一つの変化があるのですが、それは何かというと、中古売出し数が少なくなったという点です。
以前は、常時中古が販売されているという印象があったのですが、2017年以降、中古売出し数が0ということが珍しくなくなりました。
そして、今ではCS3110は売られていることが珍しくなり、売り出されているのを見かけるのも数ヶ月に一度という頻度となっています。
さて、そんなカレラCS3110は今、中古売出しが複数ある様子となっているのですが、レアな登場だけにその相場は値上がりしてるのでは、と思ってしまいます。
しかし、今のCS3110は30万円以下という水準であり、2019年9月と比較して値下がりしてしまっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年9月 の安値(楽天) |
2019年12月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
タグホイヤー
カレラ CS3110 |
中古 | 1年 3ヶ月 |
¥313,000 | ¥299,999 | -13,001 | 95.85% |
CS3110が30万円台という水準になった2018年、「やっと30万円台になった」という感覚があり、それが続くような印象もありました。
しかしながら、今の様子を見て分かるように、CS3110は30万円台を切った状態。30万円台という水準が続かなかったということになります。