カラトラバの5196といえば、最もオーソドックスなパテックフィリップながら、その値動きはなかなか優秀で、ここ数年は値上がり傾向が目立っている印象です。
とはいえ、その価格帯は160万円前後という印象があり、今のパテックフィリップの基準からすると、そこまで高くない価格で購入可能といえるでしょう。
しかし、そういった5196の中でも例外的な価格帯のモデルが存在。それは、プラチナモデルといいたいところですが、プラチナが高いのは当たり前です。
ですから、プラチナ以外という観点で、例外的な価格帯に位置する5196という意味になるのですが、そういったことに該当するモデルがあるのです。
それこそが、この5196R-001。「R」という末尾が示すとおり、ローズゴールドの5196なのですが、このモデルは、YG(5196J)や、WG(5196G)と比べて抜きん出て高い水準となっているのです。
現在、5196JやGは160万円前後という水準ですが、この5196Rは185万円という価格帯であるのです。
そして、それは2019年現在だけでなく、実はデビュー時に近い時代から同様。2005年12月において、5196Jが約129万円、5196Gが約136万円という新品実勢価格だったのに対し、この5196Rは約140万円という水準だったのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2005年12月 の新品実勢価格 |
2019年12月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
カラトラバ 5196R-001 |
新品 | 14年 0ヶ月 |
¥1,406,265 | ¥1,850,000 | 443,735 | 131.55% |
2005年の新品実勢価格では、唯一140万円台という水準に位置したこの5196R。当時としては、「割高」という印象となったかもしれませんが、それから14年が経過した今、5196Rはきちんと値上がりし、YGやWGと比較して高い水準をキープしています。
そのため、2005年当時の選択として、割高感のあるローズゴールドを買うというのは、間違っていなかったといえます。
さて、近年のパテックフィリップといえば、必ずしもローズゴールドが飛び抜けて高いわけではありませんが、この5196についてはRGが高いというのは凄いと思います。
5000R-001のようにローズゴールドだけ目立った配色が採用されていたり、数が少ないといった場合、ローズゴールドが飛び抜けて高いという現象がありますが、5196の場合はローズゴールドとイエローゴールドとの差はそれほど分かりやすいとはいえません。
それは、ワールドタイムも同様であるのですが、5110Jと5110Rの水準は現在ほとんど変わらないという様子である一方、5196のローズゴールドがYGよりだいぶ高いというのは面白いといえます。
そして、それがデビュー時の新品実勢価格から同様で、十数年が経過した今でも、そういった様子に変化なしというのは凄いと感じます。