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現在相場考察

素晴らしき宝飾時計、ブルガリ トゥボガス スネークBB191T

2016年6月1日更新
ブルガリのについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2014年2月の安値(ヤフオク)と2016年6月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この2年4ヶ月での変動は17万1760円の値上がりだった。

トゥボガス スネーク YG PG WGについての考察(2016年6月)

ブルガリの良さの1つは女性モノにあります。通常、腕時計の中心は男性モノで、腕時計投資の対象となる時計もその例にもれないのですが、男性モノの時計の存在価値を高めるブランディングとして、女性モノの素晴らしい独創性がかつてのブルガリにはありました。その象徴的なのがこのスネークです。

ブルガリ(現在参考の腕時計がありません)

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2014年2月
の安値(ヤフオク)
2016年6月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ブルガリ
トゥボガス
スネーク
YG PG WG
中古 2年
4ヶ月
¥948,240 ¥1,120,000 171,760 118.11%

この時計、独特な形状だけでなく、イエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールドの3色コンビというとっても凝った内容。

そんなに需要がある時計ではないので110万円で買いたいという人がいるかどうかは不明ですが、2008年4月の最安はなんと30.3万円!

その頃買っていれば、2014年に約64万円の利益を出すことが可能でした!

ちなみに、スネーク、映画「ロッキー4」の中でランボーがエイドリアンにプレゼントしています。
rocky4bulgari

90年代後半あたりのブルガリって、こういう独創的かつ非常に凝った素晴らしい女性モノの腕時計コレクションが多々ありました。

そういうコレクションは宝飾メーカーにしか作れない“いかにも宝飾”という高級モデル

その一方で、「アルミニウム」というカジュアルモデルで時計業界に新たな風をふかしたりしていました。

そういう絶妙なバランスが「ブルガリ」というブランドの魅力を最大限に引き出していたわけで、『欲しい』という時計がラインナップされているだけではなくブランドの印象も良かったのです。

それが、2000年台に入ってからは、ドンキホーテ御用達な時計のイメージに。

それは、ドンキホーテで売られた、という事実よりも、ドンキホーテの商品ケースに合うようにデザインされたのではないか、と勘ぐりたくなるぐらいギラギラとした方向性になっていってしまったのです。

しかも、凝った女性モノはどんどん生産終了に。。

よって、ブルガリを付けている人は、「D&G」とか大きくプリントされたTシャツを着ている金髪のニーチャンになってしまったわけです。

さらに、そういうニーチャンもブルガリ“卒業”してしまい、ブルガリには金髪ニーチャンのイメージだけが残されました。

近年、LVMHグループとなったブルガリは時計のラインナップを積極的にテコ入れしていますが、他の時計メーカーと同じく男性用メインで考えているようです。

ブルガリには“独創的な女性モノ”“宝飾メーカー”という資産があるのですから、それをうまくブランディングに活用してほしいですね。

そうやってうまくバランスをとってこそ、ユーザーから「欲しい」と思われるのだと思います。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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