YGのサブマリーナといえば、「青サブ」という印象がある一方で、黒ベゼルに黒文字盤という仕様も存在します。
5桁時代において、「青サブ」は今より目立った存在感となっていましたが、そういった時期において黒ベゼルのYGモデルは、かなりマニアックな選択肢という印象があり、「あえてそれを買う」といったように、買うハードルも心理的に高かったのではないかと感じます。
とはいえ、5桁モデルの場合、ベゼルと文字盤を同時に交換することで「黒⇒青」といった変化が可能。「YGサブマリーナといえば青」という印象が強かった時代において、あえて黒を選びたかった場合、後から「やっぱり青にする」といったことは可能だったわけです。
しかし、6桁世代となるとそういったことは不可能。リファレンス末尾に「LN」や「LB」と記載されているように、後からベゼルカラーを変更するということができません。
そのため、購入する際において、5桁時代よりも「どの色にするか」が悩ましいわけですが、サブマリーナのように、「黒か青」といった選択肢だった場合、やはりSSには無いベゼルカラーといった観点から青のほうが選択されることが多いのだと思います。
そういった意味で、この116618LNという存在は、なにかとレア感が高くなっても不思議ではないモデルとなるわけで、実際、中古売出し数も一時は116618LBよりだいぶ少ないという傾向がありました。
それが、2020年の今では、なんと116618LNのほうがLBより売り出し数が多いということになっており、意外と多くの116618LNがあることに驚きます。
そして、そういった驚きは、過去相場との比較にも見られるのですが、この116618LNというモデルは、この3年近い間において、なんと60万円以上という値上がり状態となっているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年2月 の安値(楽天) |
2020年1月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
サブマリーナ 116618LN |
中古 | 2年 11ヶ月 |
¥2,570,000 | ¥3,198,600 | 628,600 | 124.46% |
前回記事で116618LNをお伝えしたのは2017年2月のことでしたが、その際この腕時計は257万円という水準で購入可能でした。
2017年2月といえば、デイトナ16520が目立って上昇している時期でしたが、その他のモデルに関しては、値動きしているモデルもあればしていないものもあるといった感覚がありました。
2017年2月の記事では、2011年の新品実勢価格(安い順の3社平均値)と比較したのですが、そういった比較でも69万円ほど2017年の中古のほうが高いという傾向でした。
そして、それから3年近くが経過した2020年現在となっては、そこからさらに62万円ほどの上昇となっているのです。
2017年から2020年にかけて、多くの腕時計が高くなったため、60万円といった値上がり額は珍しくありません。
しかし、アベノミクス以前の新品実勢価格と2017年の中古との比較で約69万円の差だったことを考慮すると、2017年⇒2020年の変化は、それに匹敵する水準であるため、凄いという感想になるかと思います。