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現在相場考察

意外と安く感じてしまう、サブマリーナ5512

2020年1月31日更新
ロレックスのサブマリーナー5512について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年5月の安値(楽天)と2020年1月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この1年8ヶ月での変動は¥127,406だった。

サブマリーナ 5512についての考察(2020年1月)

4桁時代のロレックスは、2000年前後といった時代「アンティーク」と呼ばれ、憧れられる存在感となっていました。

その時代、現行モデルの値上がりは今の時代ほど目立っておらず、現行品で「プレミア価格」となっていたのは、デイトナ16520エクスプローラー14270ぐらいという様子でした。

それに対して、4桁リファレンスは、スポーツ系ならばほぼすべてのモデルがかつての新品定価より高いといった中古相場となっていたわけです。

そういった4桁リファレンスの印象は、それから20年以上が経過した現在でも継続しているように感じますが、かつてほど多くの人に憧れられる様子ではないといえるでしょう。

それは、4桁リファレンスの価格序列を見れば分かるのですが、現行世代と比較した場合、かつての常識では、4桁はもっと高いはずなのです。

しかし、現在における4桁の価格帯はどうかというと、大人気の現行世代よりは安いといったところ。

もちろん、「赤サブ」といった特殊な要素があるモデルはその限りではありませんが、通常のサブマリーナを見ると、4桁は意外と安く感じるわけです。

そして、そういったことはこの5512からも感じるのですが、なぜかというと、現在5512150万円台という水準だからです。

サブマリーナノンデイトの4桁世代といえば5513という印象がありますが、この5512はクロノメーター仕様。5513に対する上位モデルだといえます。また、文字盤も「フチなし」仕様しかなく、何かとレア感が高いため、「高いサブマリーナ」という印象があるわけです。

そういったことから現在水準は、現行世代の中古相場よりずいぶん高くても不思議ではないといえるのですが、現在この5512150万円という水準です。

2018年5月ごろ、116610LV約119万円という水準でしたが、その際この5512約138万円でした。116610LVは、現行世代のSSモデルとして最も高い価格帯であるわけですが、その価格より20万円程度高いというのが5512の位置だったわけです。

本記事で参考とした中古腕時計

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ROLEX ロレックス サブマリーナ 5512 4番台 中古 311662

本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年5月
の安値(楽天)
2020年1月
の安値(ヤフーショッピング)
変動額 残価率
ロレックス
サブマリーナ
5512
中古 1年
8ヶ月
¥1,380,001 ¥1,507,407 127,406 109.23%

それが今となっては、116610LV約147万円であるのに対し、5512約150万円。両者の差はほぼないといっても過言でない様子あるのです。

また、116610LVの現在水準は、2019年上半期と比較すると値下がり状態であるため、一時、5512に対して大きな価格差となっていたといえます。

そういったことを考慮すると、なんだか5512の現在水準は、5512に対するイメージを考慮すると意外と安く感じるということになるわけで、2018年と比べて値上がり状態ながら、不思議とお得感があるといえます。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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