PAM00072は、2000年に登場したパネライのクロノグラフですが、前年に登場した52番のレギュラー版といえる存在です。
52番は1999年に「限定モデル」としてデビューし、チタン&SSのコンビケースに、エルプリメロ搭載という尖った内容で出ています。同時に、WG&革ベルトという内容の45番もデビューしましたが、いずれにしてもレア感が感じられる内容だといえ、まさに2000年頃の限定モデルらしいといえます。
45番のようなWGモデルはレギュラー化されることはありませんでしたが、チタンSSコンビというモデルがレギュラー化されたというのは当時の印象として、かなり意外に映ったでしょう。
ただ、72番という存在は、当時のパネライにおける高級モデルという側面もあったため、凝った内容をレギュラー化したという点は、あまり意外ではないかもしれません。
いずれにしても72番という存在は、
ということから、デビュー時から中古相場は「高い」という印象があります。
その「高い」というのは、具体的にはどういった感覚だったかというと、デイトナに近い価格帯にいるという印象だったといえるのですが、実際2010年頃の中古水準を見てもそういった印象があります。
2011年において、この72番という存在は約59万円だったのですが、当時、16520黒文字盤は80万円台後半でした。
16520と比べると72番は安かったものの、実は52番が80万円台といった価格帯にいたため、16520に近いという印象があったといえます。
また、16523に関しては2010年頃の水準が60万円台だったため、それと比べるとこの72番も近い価格帯といえたわけです。
そういったこともあり、72番は近年においてデイトナのような値動きをするのかと期待したのですが、今に至るまでそういった動きとはなっていません。
2016年においては、60万円台という水準に下落していましたが、2017年には90万円台にまで上昇。2017年といえば、デイトナを始めとして、多くの腕時計が高くなっていた時期ですが、その頃72番は順調に上昇していた様子がありました。
しかし、2018年になると72番は値下がり傾向となり、90万円台から80万円台へと下落。
そして、今回この72番はさらに値下がりし、ついに80万円台を割ってしまったのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年6月 の安値(楽天) |
2020年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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オフィチーネパネライ
ルミノールクロノ PAM00072 |
中古 | 1年 8ヶ月 |
¥842,400 | ¥798,000 | -44,400 | 94.73% |
PAM00072は2015年8月に約75万円という水準でしたが、2016年10月には約66万円に下落。そして、2017年には反発し、6月には約94万円という水準にまで上昇したのですが、2018年6月には約84万円となっています。
そして、今回72番は約79万円というボトム価格となっているわけで、2018年6月水準より4万円ほど安くなっている様子。2017年と比べると値下がりしたものの、2015年水準より高い状況だといえます。