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現在相場考察

マルイ限定は40万円台後半に下落、スピードマスター3510.21

2020年2月5日更新
オメガのスピードマスター3510.21について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年9月の安値(楽天)と2020年2月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この1年5ヶ月での変動は10万7900円の値下がりだった。

スピードマスター マルイ限定 3510.21についての考察(2020年2月)

近年、オメガでは限定モデルが評価されている傾向がありますが、この3510.21というモデルはまさにそれに該当します。

このモデルは、リデュースドと呼ばれる、スピードマスターの最廉価に相当するモデルなのですが、2018年には50万円台後半という水準に達していました。

この時計、以前からこのような評価となっているかというと、決してそういったことはなく、2009年の段階では約12万円という水準だったのです。

とはいえ、当時のスピードマスターとして、その額はそこそこ評価されていたといえます。

なぜなら、当時のムーンウォッチの3570.50と同水準といえたからなのですが、リデュースドはプロフェッショナル(ムーンウォッチ)より2グレードほど下位に位置するため、中古相場が同様だったというのは、「限定モデル」の付加価値が評価されていたといえます。

実際、リデュースドの通常モデルである3510.50は、約7万円(2010年)という水準だったため、限定モデルの3510.2112万円というのは特に驚くに値しないでしょう。

しかし、2018年の評価となると、このマルイ限定モデルは50万円台後半という水準へ変化。これは、ムーンウォッチより30万円近く高い中古水準であるため、かなり驚くほど高い評価へ変化したと感じます。

とはいえ、近年においては、これまで目立った評価となっていなかった限定モデルのオメガが、急激に評価されるという現象は珍しくありません。

具体的には、ムーンフェイズのヨーロッパ限定やアラスカプロジェクト、スヌーピーなどがそれに該当するといえますが、いずれもこれまでの常識では考えられないほどの上昇となっている様子があります。

ただ、そういった上昇をしたモデルは、一時より安くなるということもあるようで、今ではヨーロッパ限定は50万円台から40万円台へと下落しています。

そして、このマルイ限定も今、下落している様子となっているのですが、まさに「50万円台⇒40万円台」という動きであるのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2018年9月
の安値(楽天)
2020年2月
の安値(ヤフーショッピング)
変動額 残価率
オメガ
スピードマスター
マルイ限定
3510.21
中古 1年
5ヶ月
¥591,900 ¥484,000 -107,900 81.77%

ムーンフェイズのヨーロッパ限定と、このマルイ限定モデルには「50万円台⇒40万円台」となった点が共通していますが、両者は2010年代中盤から目立って評価されるようになったという点も同様です。

ただ、これら限定モデルは、一時の水準と比べると値下がりでも、元の価格序列に戻るといったほどの値下がりとはなっていないため、評価自体は高いといえるかと思います。

そういった意味では、今回の下落はそれほど驚くに値するとは感じず、価格序列的には高い評価が継続しているといえるでしょう。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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