ワールドタイム5110と同じ2000年のバーゼルで発表されたカラトラバ5107。カラトラバというドレスウォッチにリューズガードのようなものをつけたデザインは時計ファンからあまり評価がよろしくなかったため、長らく不人気だったこの時計。しかし、実物を触るとギュっと凝縮された精密な世界が感じられ、ツヤっとした文字盤がさらに良さを助長させている良い時計です。
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2009年9月 の安値(ヤフオク) |
2016年6月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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パテックフィリップ
カラトラバ 5107J |
中古 | 6年 9ヶ月 |
¥1,082,550 | ¥2,160,000 | 1,077,450 | 199.53% |
2000年代前半に現役だった5107。当時、カラトラバといえば手巻きの3796というイメージが強かったのです。
しかし、この5107は自動巻の機械(キャリバー315)+裏スケという内容。
そういう内容が示す通り、3796より1つ高級なカラトラバとしてのはずだったのです。
しかし、高級なカラトラバが欲しい人は、同じく裏スケ+自動巻(キャリバー240)搭載の5000のほうが欲しかったよう。
よってこの5107は3796と5000に挟まれ不人気だったのです。
不人気の理由はそれだけではありません。
カラトラバといったらスモールセコンドというイメージが強く、3796も5000もスモセコ搭載なのに、5107は三針。
しかも、見た目が当時新品が10万円台で流通していたオメガシーマスター120mと似ているではありませんか。
そんなこともあって不人気とされたカラトラバなのですが、生産数じたいが少ないために、相場は5000より極端に安いってことはありませんでした。
キャリバー240を搭載する5000も5026も、この5107も大体当時の相場は新品で約130万円ぐらい。
その後の中古価格の推移もそんなに大差はありません。
しかし、最近5107だけが飛び抜けて高くなっているのです。
5026が約130万円なのに対し、5107は200万円以上もするではないですか!
よって、5107、プチコンのようにわかりやすくもなく、シンプルな3針というある意味地味なモデルですが、かなり高値になっているので持っている方、売りどきかもしれません。