2019年のバーゼルを境目に生産終了が発覚したGMTマスター2の116710LN。
2007年に登場して以降、最もオーソドックスなGMTマスター2として、これまで「特にレア」という印象がありませんでしたが、生産終了後はそのキャラクター性が変化したといえます。
なぜなら、116710LNには後継モデルがなく、現在GMTマスター2において黒ベゼルを採用するモデルがないからです。
116710LNと同じタイミングで、116710BLNRも生産終了となりましたが、そちらには事実上の後継モデルが存在。視点によっては、116710LNのほうがレアとなるでしょう。
そういったこともあってか、2019年3月以降、116710LNの相場は目立った変動となったのですが、その後は不安定ともいえる様子となりました。
2018年11月まで116710LNは90万円台という水準だったのが、2019年3月には120万円台にまで上昇。それが、8月には再度90万円台に戻ってしまったのです。そうかと思ったら、10月には再度100万円台に回復。2019年夏といえば、多くの時計が値下がり傾向となりましたが、10月に回復傾向となった時計は少なかったため、116710LNの上昇は目立っていたと感じます。
そして、そんな116710LNは、それから4ヶ月経った今、またもや上昇。現在ボトム価格は約116万円という水準となっており、110万円台にまで回復しているのです。
本記事で参考とした中古腕時計
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本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2019年10月 の安値(楽天) |
2020年2月 の安値(楽天) |
変動額 | 残価率 |
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ロレックス
GMTマスター2 116710LN |
中古 | 0年 4ヶ月 |
¥1,081,200 | ¥1,166,000 | 84,800 | 107.84% |
116710LNは、2019年3月時点で大幅に上昇した反面、その後は下落傾向となり、回復した今でも2019年3月水準にまで回復していない様子があります。
こういった値動きといえば、シードゥエラーの116600が思い浮かびます。
116600は、2014年に登場したものの2017年には生産終了となったモデル。その生産期間の短さから、一時は大幅に上昇したものの、その後は値下がりとなった経緯があります。
しかし、回復して以降、相場は上昇。今では、値下がり前のピーク時より高い水準となっています。
116710LNは、まだ2019年3月水準にまで達していない状態ですが、もしもその水準を超えたのなら、その後がどうなるのかとても興味深い存在です。
GMTマスター2の人気要素といえば、今では「青赤」ですが、2007年までの人気は「黒」でした。
ですから、人気要素が再度逆となる可能性はないわけではないのです。