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現在相場考察

110万円台にまで回復、GMTマスター2 116710LN

2020年2月21日更新
ロレックスのGMTマスター2116710LNについて斉藤由貴生が執筆。本記事では2019年10月の安値(楽天)と2020年2月の安値(楽天)を比較し現在相場を考察。この0年4ヶ月での変動は¥84,800だった。

GMTマスター2 116710LNについての考察(2020年2月)

2019年のバーゼルを境目に生産終了が発覚したGMTマスター2116710LN

2007年に登場して以降、最もオーソドックスなGMTマスター2として、これまで「特にレア」という印象がありませんでしたが、生産終了後はそのキャラクター性が変化したといえます。

なぜなら、116710LNには後継モデルがなく、現在GMTマスター2において黒ベゼルを採用するモデルがないからです。

116710LNと同じタイミングで、116710BLNRも生産終了となりましたが、そちらには事実上の後継モデルが存在。視点によっては、116710LNのほうがレアとなるでしょう。

そういったこともあってか、2019年3月以降、116710LNの相場は目立った変動となったのですが、その後は不安定ともいえる様子となりました。

2018年11月まで116710LN90万円台という水準だったのが、2019年3月には120万円台にまで上昇。それが、8月には再度90万円台に戻ってしまったのです。そうかと思ったら、10月には再度100万円台に回復。2019年夏といえば、多くの時計が値下がり傾向となりましたが、10月に回復傾向となった時計は少なかったため、116710LNの上昇は目立っていたと感じます。

そして、そんな116710LNは、それから4ヶ月経った今、またもや上昇。現在ボトム価格は約116万円という水準となっており、110万円台にまで回復しているのです。

本記事で参考とした中古腕時計

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本記事の価格比較

腕時計 状態 期間 2019年10月
の安値(楽天)
2020年2月
の安値(楽天)
変動額 残価率
ロレックス
GMTマスター2
116710LN
中古 0年
4ヶ月
¥1,081,200 ¥1,166,000 84,800 107.84%

116710LNは、2019年3月時点で大幅に上昇した反面、その後は下落傾向となり、回復した今でも2019年3月水準にまで回復していない様子があります。

こういった値動きといえば、シードゥエラー116600が思い浮かびます。

116600は、2014年に登場したものの2017年には生産終了となったモデル。その生産期間の短さから、一時は大幅に上昇したものの、その後は値下がりとなった経緯があります。

しかし、回復して以降、相場は上昇。今では、値下がり前のピーク時より高い水準となっています。

116710LNは、まだ2019年3月水準にまで達していない状態ですが、もしもその水準を超えたのなら、その後がどうなるのかとても興味深い存在です。

GMTマスター2の人気要素といえば、今では「青赤」ですが、2007年までの人気は「黒」でした。

ですから、人気要素が再度逆となる可能性はないわけではないのです。

この記事の執筆者
斉藤由貴生
腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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