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現在相場考察

レア要素満載、サブマーシブルPAM00106

2020年2月27日更新
オフィチーネパネライのサブマーシブルPAM00106について斉藤由貴生が執筆。本記事では2018年5月の安値(楽天)と2020年2月の安値(ヤフーショッピング)を比較し現在相場を考察。この1年9ヶ月での変動は4万9400円の値下がりだった。

サブマーシブル PAM00106についての考察(2020年2月)

2000年代前半のパネライには、様々なレアモデルがあり、そういったモデルは世界的にもファンが多く、値動きする傾向があるといえます。

中でもファンが多いといえるのは、当時の限定ラジオミールなどですが、それらはデットストックムーブメントを搭載するなど特殊な要素があるため、あまり市場にも出ず、価格帯も高いという傾向があります。

また、文字盤の発光塗料がトリチウムの44mm手巻きルミノールもかなり評価されています。

プレヴァンドームが高いのはもちろん、A番、B番の一部に存在するトリチウムの評価もなかなかの水準という傾向があります。

そして、90年代後半から2000年代前半のステンレスモデルとなると、100万円以下といった価格帯が増えてくるのですが、そのようなモデルでもこの5年といった単位でみるとなかなか評価されている存在があります。

特にそう感じるのが、青文字盤という要素。その代表格ともいえるのが69番でありますが、2000年代前半は他の文字盤より“安い”という価格序列だったのが、現在では他文字盤色よりとも目立って“高い”という状況。2016年まで40万円台前半という水準だったのが、2018年以降では50万円台となっているのです。

さて、このようにパネライには「評価されるポイント」がいくつかあるわけですが、中古市場で評価されるモデルにはそのような要素が備わっているという傾向があるわけです。

そういった意味では、このPAM00106には評価ポイントがいくつも存在。具体的には、

  • 青文字盤
  • 製造が短期間(約1年)
  • チタンSSコンビ
  • サブマーシブルのブレスレット仕様という意外性
  • が挙げられます。

    また、この記事の個体の文字盤下部には「T」と表記されているわけですが、これはまさにトリチウム文字盤だといえます。

    つまり、この106番はパネライの常識からすると、評価されるポイントが満載だといえるわけです。

    ですから、過去と比べてずいぶんな値上がりとなっていても不思議でないのですが、なんと現在の相場状況は値下がり傾向。

    2018年5月水準と比べて、4万円程の下落となっているのです。

    本記事で参考とした中古腕時計

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    パネライ ルミノール サブマーシブル PAM00106 D番 中古 メンズ(男性用) 送料無料 腕時計

    本記事の価格比較

    腕時計 状態 期間 2018年5月
    の安値(楽天)
    2020年2月
    の安値(ヤフーショッピング)
    変動額 残価率
    オフィチーネパネライ
    サブマーシブル
    PAM00106
    中古 1年
    9ヶ月
    ¥577,800 ¥528,400 -49,400 91.45%

    この106番ですが、2018年5月の段階でも、「レア要素が多いのに相場が安いからお得」と表現しましたが、それから2年近くが経過した2020年現在でもそのような状況は変わっておらず、むしろよりそういった印象が顕著になっているとすら感じるわけです。

    筆者が特に驚いたのは、2001年デビューのPAM00106がトリチウムであるという点ですが、その頃他のパネライはルミノバ化されていました。ちなみに、前回お伝えした記事の個体もトリチウムだったため、106番はトリチウムが多数派の可能性もあります。

    また、“トリチウムのブレスレットモデル”という存在も特にレアなポイントです。50番でも初期の個体にトリチウムがありますが、44mmの手巻きルミノール同様、市場では評価される傾向があるといえます。

    さらに、この106番は、生産年が2001年⇒2002年の1年間であるため、50番よりもレアだといえます。

    サブマーシブルといえば、「ラバーベルト+黒文字盤」という印象がありますが、106番は「ブレスレット+青文字盤」。その意外性が面白く、なにかとレア感が強い存在であるのです。

    にもかかわらず、評価されていないのは不思議といえ、なかなか興味深い1本だと感じます。

    この記事の執筆者
    斉藤由貴生
    腕時計投資家。著書:『腕時計投資のすすめ(イカロス出版)』『もう新品は買うな(扶桑社)』連載:本サイト以外に『日刊SPA!』『POWER Watch』その他『日経マネー』など多数露出。
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