年式的にはロレックス6桁世代相当、防水性能は2000m、定価は60万円台という要素を持ちながら、比較的安価に購入可能なのが、IWCのアクアタイマーです。
特にこのIW353804は近代的な見た目ながら、安価な価格帯で購入可能な存在。10年ほど前からお得感があるといえます。
実際、2009年6月が約23万円、2017年7月が約26万円、2020年3月現在が約30万円という相場変遷となっているわけですが、冒頭で述べた要素を考慮するといつの時代も「安い」と感じます。
とはいえ、単純に相場を考察できないのがこのIW353804。なぜなら、視点によっては「評価されている」とも「評価されていない」ともいえるからです。
まず、2009年の約23万円という水準ですが、当時その価格帯でどういったモデルが買えたかといえば、ロレックスだとエクスプローラー14270。今では14270も114270も50万円以上という水準ですが、このIW353804は約30万円であることを考慮すると、「安い」といえるわけです。
ただ、IWCの腕時計という観点では、また違うキャラクター性があるのです。
それはどんな要素なのかというと、「値動きしている」という点。IWCの中古相場は、2009年と近年とで大きく相場が変わっていないというモデルが多く、そういったことは以前の記事でも取り上げたとおりです。
しかし、このIW353804は、2009年⇒2020年現在では7万円程度の差となっているため、他のIWCと比べるとなかなかの上昇だといえます。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2017年7月 の安値(楽天) |
2020年3月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
IWC
アクアタイマー オートマティック2000 IW353804 |
中古 | 2年 8ヶ月 |
¥264,000 | ¥304,000 | 40,000 | 115.15% |
これまで、IWCの腕時計は、人気要素を備えているのにあまり値動きしないといった傾向がありましたが、ここ最近はこのIW353804や先日お伝えしたインヂュニアのIW322701のように値動きするモデルが増えてきた印象があります。
2020年になってから、特に2005年前後といった時代にデビューした世代がそのような傾向となっている印象があり、徐々に状況が変化しつつあるように感じます。
このIW353804については、長らく20万円台という水準だったのが、今では30万円台に変化しているわけで、感慨深い値動きともいえます。
ただ、そうはいっても2000m防水という性能や、年式、定価、IWCというブランドイメージからすると、現在水準も他の腕時計と比べると安く感じるため、まだまだお得感のある1本といえるのが面白いといえるでしょう。