今回取り上げるのは116523のグレー文字盤ですが、このモデルは2018年11月から2020年3月までの1年4ヶ月という期間で15万円程度の値上がりとなっています。
デイトナとしては、かなり地味な値動きですが、そういったことはかつての116520との相場関係を考えるとより顕著といえるかもしれません。
実際、2016年10月頃まで116523グレー文字盤と116520は同じ水準だったわけですが、今では116520のほうが40万円近く高いといった状態となっています。ちなみに、2018年11月時点では116520との価格差は30万円程度だったため、さらに差が広がっています。
なお、グレー文字盤はコンビ以上に用意された色ですが、116523ではそれなりに高い水準となっている一方、最近16523ではボトムに位置することがあります。
2016年の様子だと、116523の白文字盤は約105万円といった水準だった一方、グレー文字盤は110万円台だったわけで、人気色という印象がありました。
しかし、今となっては白文字盤と大きな差があるとは感じず、現在時点では白文字盤のほうが高い状態でもあるのです。
本記事で参考とした中古腕時計
本記事の価格比較
腕時計 | 状態 | 期間 | 2018年11月 の安値(楽天) |
2020年3月 の安値(ヤフーショッピング) |
変動額 | 残価率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ロレックス
デイトナ グレー文字盤 116523 |
中古 | 1年 4ヶ月 |
¥1,360,000 | ¥1,518,000 | 158,000 | 111.62% |
そういった意味では、116523グレー文字盤という存在は、2016年と現在とではそのイメージが変化しているといえます。
2016年時点では、116520と同価格帯、なおかつ116523の人気文字盤色といった印象がありました。
それが今では、116520より安い水準かつ、116523の文字盤色としても特に高いと感じるわけではありません。
1年という期間で値上がり傾向となっているものの、デイトナ基準では大きな値上がりともいえない116523グレー文字盤は、今、目立ちづらい状況となっているのだと思います。
ただ、筆者としては116523グレー文字盤は魅力的だと思っています。
グレー文字盤という要素は、コンビ以上に設定されているという点だけでなく、5桁世代のサブマリーナやGMTマスター2だとダイヤ文字盤専用カラーといった側面があるため、ロレックスでは「高級」という扱いだといえます。
そういった色合いが、16523よりも、116523のどこか近代的な雰囲気にマッチしていると感じ、魅力を感じるのです。
また、デイトナの法則として、コンビモデルについては、エルプリ世代よりも、2000年デビュー世代のほうが高いという点があります。
例えば、16520と116520では、16520のほうがずいぶん高く、その価格差は50万円程度といったところ。しかし、コンビの場合、16523より116523のほうが高く、現在でも16万円ほどの差があります。